- エリー・キルダン(イングランド)、ピーターステフ・デュトイ(南アフリカ)が15人制部門の最高賞を受賞
- フランスのスーパースター、アントワーヌ・デュポンとオーストラリアの得点マシーン、マディソン・リーバイがセブンズ部門の最優秀選手賞を受賞
- 若き旋風、エリン・キング(アイルランド)とウォレス・シティティ(ニュージーランド)がワールドラグビー・15人制最優秀新人賞を受賞
- スターたちが輝くモナコの夜、計14の賞を贈呈
スターたちが集まったモナコの夜、ラグビーのレジェンドたちに囲まれながら、南アフリカのピーターステフ・デュトイとイングランドのエリー・キルダンがワールドラグビーの男子・女子15人制年間最優秀選手賞に輝いた。
スプリングボックスのフランカーは、2019年にもワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞に選ばれており、2度目の受賞となった。この賞を2回以上受賞した数少ない選手たち、オールブラックスのダン・カーター、リッチー・マッコー、そしてボーデン・バレットに仲間入りした。
フルバックのエリー・キルダンは、レッドローズの重要な役割を果たし、出場した10試合全勝し、女子シックスネーションズとWXV1のタイトルを勝ち取り、完璧な2024年に導き、この羨望の賞を始めて手にした。
パリ2024オリンピック大会、そしてマドリードではSVNSグランドファイナルが初開催されるなど、7人制ラグビーにとって時代を画す一年となり、オーストラリアのマディソン・リーバイとフランスのアントワーヌ・デュポンが、そのパフォーマンスと成績を認められ、HSBC協賛のワールドラグビー・セブンズ年間最優秀選手賞に輝いた。
2022年と2023年にもノミネートされていたリーバイにとって今年は3度目の正直となった。 HSBC SVNS 2024で69トライを挙げた後、オリンピックでの単独最高得点(14)を記録し、男子・女子シリーズにおける2番目の最高得点記録するなど、今年はこのオーストラリア人選手にとって素晴らしい1年となった。多くの得点を挙げてシーズンを終えたリーバイはエミリー・チェリーとシャーロット・カスリックに次ぐ3番目のオーストラリア人受賞者となった。
2007年以来のHSBC SVNSタイトルをロサンゼルスとマドリードで獲得し、オリンピック大会では開催国代表として金メダルを勝ち取ったフランスの星、デュポンは、セブンズと15人制両方においてワールドラグビー年間最優秀選手賞を受賞(2021年と2024年)した初の男子選手となった。
デュポンが活躍したセブンズチームを率いたヘッドコーチ、ジェローム・ダレ―も、19年ぶりに勝ち取ったSVNSのタイトルカップや、7月にはフランスのオリンピック金メダル獲得に導いた功績が称えられ、ワールドラグビー年間最優秀コーチ賞に輝いた。
また、アワード授賞式ではラグビー界のレジェンド5名がワールドラグビー殿堂入りを果たした。エミリー・チェリー(オーストラリア)、DJフォーブス(ニュージーランド)、ドナ・ケネディ(スコットランド)、クリス・レイドロー(ニュージーランド)、そしてセルジオ・パリッセ(イタリア)が新たに殿堂入りし、一方、ヴィッキー・コーンバーロウ(イングランド)が、国際ラグビー選手会特別功労賞に輝いた。選手としての功績だけでなく、フィールド外でも、ラグビー選手会理事としてイングランドにおける女子ラグビーの発展に献身した彼女の功績を称えた。
ワールドラグビーアワード2024 – 受賞者
ワールドラグビーアワード審査員により選出(ファンによるオンライン投票で選ばれる国際ラグビー選手会トライ・オブ・ザ・イヤー部門を除く)
ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞:ピーターステフ・デュトイ(南アフリカ)
ピーターステフ・デュトイはこの賞を複数回受賞した4人目の男子選手となった。デュトイは、5年ぶりにラグビーチャンピオンシップのタイトルを獲得し、続いてスコットランド、イングランド、ウェールズを破り、完璧なオータムネーションズシリーズツアーを達成した南アフリカ代表チームにとって欠かせない存在として活躍。ラグビーチャンピオンシップで彼より多くのキャリーをこなした選手は3人しかおらず、また、デュトイは重要なトライもいくつか挙げており、アリアンツ・スタジアムでイングランドを29-20で破った一戦では、2024年における彼にとっての4本目のトライを決めている。
候補者: キーラン・ドリス(アイルランド)、エベン・エツェベス(南アフリカ))、チェスリン・コルビ(南アフリカ)
ワールドラグビー女子15人制年間最優秀選手賞:エリー・キルダン(イングランド)
エリー・キルダンは、2024年にまたしてもライバル勢を蹴り散らしたイングランド代表チームで際立った活躍を見せた。このフルバックは、レッドローズが女子シックス・ネーションズのグランドスラムを達成した際に、9トライという素晴らしい成績を収め、さらに2024年のパリ・オリンピックにイギリス代表として出場し、カナダで開催されたWXV1のタイトルをイングランドが防衛した際には、トレードマークのカウボーイ・セレブレーションをさらに4回披露した。合計で、キルドゥンヌはわずか10試合のテスト出場で14トライを挙げた。
候補者: ポーリン・ボードン(フランス)、アレックス・マシューズ(イングランド)、アレックス・テシアー(カナダ)
ワールドラグビー男子セブンズ年間最優秀選手賞 : アントワーヌ・デュポン(フランス)
男子、女子を問わず、15人制とセブンズの両方で年間最優秀選手賞を受賞した選手として史上2人目となったアントワーヌ・デュポンのフランスチームへの貢献は極めて偉大だ。デュポンが入る前も「レ・ブルー・セブンズ」はいいチームであったものの、19年間、シリーズでの優勝を果たしていなかった。デュポンは、彼にとって2度目の大会となったロサンゼルス大会で3月、待ちに待った大会優勝に貢献し、続いてHSBC SVNSチャンピオンシップの優勝とオリンピック金メダル獲得に導いた。パリ2024では、、満員のスタッド・ド・フランスでの準々決勝でのアルゼンチン戦で勝利を決定したトライを決め、決勝戦では、オリンピック2連覇のフィジーを破るなど、デュポンは痺れるようなベストパフォーマンスを披露した。
候補者:アーロン・グランディディエ(フランス)、テリー・ケネディ(アイルランド)
ワールドラグビー女子セブンズ年間最優秀選手賞(HBSC協賛):マディソン・リーバイ(オーストラリア)
I2022年と2023年にもノミネートされていたオーストラリアのスター、マディソン・リーバイにとって、遂に受賞となった今年はまた感動的な一年となりました。リーバイは、HSBC SVNS で2024で69トライを挙げ、オーストラリアチームがマドリードでチャンピオンシップのタイトルを勝ち取るのに貢献しました。2021年11月にデビューしたばかりの彼女でしたが、シリーズ史上で彼女より多くのトライを挙げた選手は5人しかいません。リーバイはSVNSでの勇姿に続き、パリ2024では6試合で14トライを挙げました。2度のハットトリックと1度の4トライを挙げたものの、アメリカとの銅メダル決定戦に敗れ、母国のメダル獲得はなりませんでした。
候補者: ミケイラ・ブライド(ニュージーランド)、ジョージャ・ミラー(ニュージーランド)
ワールドラグビー男子年間最優秀新人賞: ウォレス・シティティ(ニュージーランド)
サモアの元キャプテン、セモ・シティティの息子であるウォレス・シティティは、今年信じられないような旅を続けています。まだチーフスでスーパーラグビーのパシフィック・デビューを果たしていなかったシティティは、2024年に向けて、オールブラックスのバックローにほぼ自動的に選ばれるようになりました。ケープタウンで南アフリカに惜敗したとき、この22歳は一人前になり、スプリングボクスの強力パックと互角に渡り合いました。年末の日本・ヨーロッパ遠征では、ニュージーランドの全5試合に先発出場しました。
候補者: サシャ・ファインバーグ=ムンゴメズル(南アフリカ)、イマニュエル・フェイ=ワボソ(イングランド)、ジェイミー・オズボーン(アイルランド)
ワールドラグビー女子15人制最優秀新人賞:エリン・キング(アイルランド)
パリ2024オリンピック大会以降セブンズから15人制に乗り換えたアイルランドのフランカー、エリン・キングは、目覚ましい頭角を現しました。キングは、シニア15人制の4試合目にしてテストデビューを果たし、バンクーバーで行われたWXV1の開幕ラウンドで世界6冠王のブラックファーンズを相手に、アイルランドを勝利に導きました。ベンチから出場したカナダ戦では2トライを挙げ、WXV 1でのアイルランドの最後の対戦でも6番のジャージで出場。キングが最初のトライを挙げ、続いてチームも3トライを決め、26-14で勝利し、2位を維持しました。
候補者: マディ・フォーナティ(イングランド)、ケイトリン・ホルス(オーストラリア)、ハナ・キング(ニュージーランド
ワールドラグビー男子ドリームチーム・オブ・ザ・イヤー
ドリームチームは4カ国の選手たちが選ばれ、ワールドチャンピオンの南アフリカからはなんと7名、そしてアイルランドから4名、ニュージーランドからは3名、そしてアルゼンチンから1名が選ばれました。
1.オックス・ンチェ(南アフリカ)2.マルコム・マークス(南アフリカ)3.ティレル・ロマックス(ニュージーランド)4.エベン・エツェベス(南アフリカ)5.タイグ・バーン(アイルランド)6.パブロ・マテラ(アルゼンチン)7.ピーターステフ・デュトイ(南アフリカ)8.キーラン・ドリス(アイルランド)9.ジャミソン・ギブソン=パーク(アイルランド)10. ダミアン・マッケンジー(ニュージーランド)11. ジェームス・ロウ(アイルランド)12. ダミアン・デアレンデ 13. ジェシー・クリール(南アフリカ)14. チェスリン・コルビ(南アフリカ)15. ウィル・ジョーダン(ニュージーランド)
ワールドラグビー女子15人制ドリームチーム・オブ・ザ・イヤー:
ドリームチームには6か国からの選手が選ばれた。無敵のイングランドから6名、カナダとニュージーランドから3名、アメリカ、アイルランド、フランスからそれぞれ1名が選ばれた。
1.ホープ・ロジャース(アメリカ)、 2. ジョージア・ポンソンビー (ニュージーランド) 3. モード・ムア―(イングランド) 、 4. ゾーイ・オルドクロフト(イングランド) 、5. レティシア・ロイヤー (カナダ) 6. イーファ・ウェイファー(アイルランド) 7. ソフィー・デゲーデ(カナダ) 8. アレックス・マシューズ(イングランド) 9. ポーリン・ボードン・サンス (フランス) 、 10. ホリー・エイチソン(イングランド)、11. ケイトリン・ヴァハアコロ (ニュージーランド) 、12. アレックス・テシアー(カナダ) 、13. シルビア・ブラント(New Zealand) 14. アビー・ダウ (イングランド)、 15. エリー・キルダ (イングランド).
ワールドラグビー男子セブンズ・ドリーム・オブ・ザ・イヤー(HBSC協賛):
セルヴィン・デイビッズ(南アフリカ)、アントワーヌ・デュポン (フランス),アーロン・グランディディエ=ンカナン(フランス)、テリー・ケネディ (アイルランド)、ネイサン・ローソン(オーストラリア)、ポニパテ・ロガ二マシ (フィジー)、マティアス・オサズック (アルゼンチン)
ワールドラグビー女子セブンズ・ドリームチーム・オブ・ザ・イヤー(HBSC協賛)
Olivia Appsオリビア・アプス (カナダ)、ミケイラ・ブライド (ニュージーランド)、クリスティ・カーシェ (アメリカ)、マディソン・リーバイ (オーストラリア)、イロナ・マー (アメリカ)、ジョージャ・ミラー (ニュージーランド)、セラフィーヌ・オケンバ (フランス)
国際ラグビー選手会男子トライ・オブ・ザ・イヤー: ノーラン・ルギャレック (フランス、男子シックスネーションズ、3月17日、イングランド戦)
男子シックスネーションズでの素晴らしいチームトライがこの賞に選ばれた。3月に行われたイングランド戦でフランスが見せた流れる反撃の末にノーラン・ルギャレックが決めたトライは、相手側のラインアウトを奪って整えたプラットフォームでギャイル・フィコーとレオ・バーレが才能を発揮した。バーレの素晴らしいダミーパスとオフロードからスクラムハーフのルギャレックがトライを決めた。
候補者: ジェームス・ロウ (アイルランド、男子シックスネーションズ、3月10日、イングランド戦)、ロレンゾ・パニ (イタリア、男子シックスネーションズ、3月17日、ウェールズ戦)、アカキ・タブツァゼ (ジョージア、7月、オーストラリア戦)
国際ラグビー選手会女子トライ・オブ・ザ・イヤー:マリーヌ・メナジェ(フランス、9月29日、WXV 1、カナダ戦)
男女ともフランスのトライが選ばれた。リナ・ケロアとマリーヌ・メナジェの頭の回転の良さによるトライが投票者の心を掴んだ。バンクーバーで行われたレ・ブルーのWXV第1戦、カナダ戦で50対22と圧勝したケロアは、ホームチームのディフェンスの意表をつき、ラインアウトで、走るメナジェに渡し、メナジェはそのままトライラインを越えた。マニフィーク!
国際ラグビー選手会特別功労賞: ヴィッキー・コーンボロ ― (イングランド)
元イングランド代表のプロップ、ヴィッキー・コーンボロは、レッドローズの75試合に出場した後、4月に正式に現役引退を発表した。輝かしい選手生活の中で、コーンボローは6度の女子シックス・ネーションズ優勝、5度のグランドスラム優勝、そして2度の女子ラグビーワールドカップ決勝戦の先発を果たした。ピッチの外では、イングランドのラグビー選手協会の副会長を務め、ラグビーフットボール協会の出産に関する方針の創設に重要な役割を果たした。
ワールドラグビー・コーチ・オブ・ザ・イヤー :ジェローム・ダレ(フランス)
フランスのセブンズのルネッサンスの立役者であるジェローム・ダレが、アワード史上初、セブンズのコーチとして年間最優秀コーチに選ばれた。ダレはチームをHSBC SVNSのコンテンダーへと変貌させ、3月のロサンゼルス大会では史上2度目のシリーズタイトル獲得に導き、続くマドリード大会ではHSBC SVNSチャンピオンシップで見事な成功を収めた。ダレにとっての最高の栄冠をかちとったのは、7月のパリ2024でアルゼンチン、南アフリカ、フィジーを破り、完売したスタッド・ド・フランスの前でレ・ブルー・セブンズがオリンピックの表彰台の最上段に上った時だった。