ディフェンディングチャンピオンのスコットランドが、WXV2のタイトル防衛を勝利でスタートしましたが、ケープタウンで行われた開幕ラウンド後、首位を走るのはオーストラリアと南アフリカです。

開催国の南アフリカは、金曜日に9トライが飛び交う激戦を制して31-24で日本に勝利し、5ポイントを獲得し次のラウンドへと進みます。

一方、土曜日には、ワラルーズが事前準備戦でのウェールズへの敗北を見事に雪辱し、最終クォーターで4トライを決め、37-5の勝利を収めてボーナスポイントも獲得しました。

そして週末の最終試合では、昨年の優勝チームであるスコットランドが3トライを決め、2023年大会で得失点差で辛勝したイタリアを破りました。

南アフリカ 31-24 日本

シーソーゲームとなった序盤、前半10分に日本が動きました。フッカー谷口琴美が強力なラインアウトドライブから得点し、大塚朱紗がコンバージョンを成功させました。

しかし、Aseze Hele がトライを決め、南アフリカはすぐに反撃を仕掛けます。その後、前半の半分経過地点で、再度日本ボールのラインアウトから大塚が日本にとっての2本目のトライを決めるも、南アフリカは再度反撃。

Chumisa Qawe がゴール前から相手を突破してトライを決めると、Jacomina Cilliersの2度目のコンバージョンキック失敗にもかかわらず、試合の流れを引き寄せました。

前半残り4分、南アフリカの大胆なラインアウトドライブが展開され、ルースヘッドプロップの Sanelisiwe Charlie がゴールラインを超えると、南アフリカがリードしました。

後半早々には、復帰したAyanda Malinga が自身のテストマッチ11本目のトライを決め、Cilliersの2回目のコンバージョン成功で24-12とさらにリードを広げました。

日本はここで反撃を開始し、後半10分にナンバーエイトの齋藤聖奈が4分の間に2度トライラインを超え、同点に追いつきました。

しかしその直後、14人に減った日本に対し、南アフリカはVainah Ubisi が再びラインアウトからの圧倒的なドライブでトライを決めました。日本は最後まで懸命に攻めましたものの、反撃はできないまま試合が終了しました。

オーストラリア 37-5 ウェールズ

序盤の緊迫した展開の中、オーストラリアは自陣でウェールズの攻撃を防ぎ続けましたが、前半21分にスクラムハーフのLayne Morganがペナルティから即座に仕掛けてウェールズの守備を崩し、オーストラリアが先制しました。

その10分後、ウェールズはCarys Phillipsがラインアウトドライブからトライを決めて同点に追いつきました。

しかし、ウェールズのキャプテンKeira Bevanがコンバージョンを外し、タイトヘッドプロップのEve Karpaniが複数のタックルを振り払ってトライを決めると、試合の流れは前半終了間際にオーストラリアに傾きました。

後半56分、Faitala Molekaがペナルティを成功させて、オーストラリアがリードを8点に広げると、試合はワラルーズの独壇場に。試合時間残り16分でさらに4トライを決め、試合を完全に支配しました。

Maya Stewartがその一連のトライの最初と最後を飾り、Molekaも見事なパフォーマンスを見せてトライを決め、さらにリザーブ出場のLori Cramerがもう1本のトライと2本のコンバージョンを決めました。

ウェールズは、たった8日前にはヒロインとして活躍していた交代フッカーのMolly Reardonが終盤にイエローカードを受けると失意のうちに試合を終えました。

イタリア 0-19 スコットランド

スコットランドキャプテンのRachel MalcolmとイタリアのセカンドローGiordana Ducaは、それぞれ50キャップを迎え、試合に臨みました。しかし、満面の笑みで試合を終えたのはMalcolmでした。

試合が無得点のまま進む中、前半26分にイタリアのウィングAura Muzzoがイエローカードを受け、さらにBeatrice Rigoniがペナルティキックを外したことで、スコットランドにチャンスが訪れました。

Emma Orrからの素晴らしいパスを受けたChloe Rollieが右コーナーに滑り込んでトライを決めると、Helen Nelsonがコンバージョンを成功させました。

さらにスコットランドは、ラインアウトドライブからLana Skeldonがトライを決め、Nelsonがまたも見事なコンバージョンを決めると前半終了間際に再びリードを広げました。

その後、ケープタウンに降り注ぐ雨の中、得点板は動かず、試合時間残り5分でディフェンディングチャンピオンのスコットランドがスペースを作り、ウィングのCoreen Grantがトライを決めて試合を締めくくりました。