WXV2024で日本は今回オーストラリア、イタリアと同じWXV2のプールAに入り、プールBの開催国の南アフリカ、スコットランド、ウェールズとクロスプール方式で対戦し、6チームの勝ち点で最終順位を競う。

 チームを率いるレスリー・マッケンジー女子日本代表ヘッドコーチは、各ディヴィジョンで出場チームの力が拮抗しているとして「簡単ではない大会」と評し、来年のワールドカップへ向けて重要な大会と位置付けている。

 「ワールドカップへ向けてすべてのエリアで強靭なパフォーマンスを作り上げていきたい。その上でもこのWXVの3連戦はすごくいい機会。層を重ねて素晴らしいものにしていきたい」と語る。

 サクラフィフティーンは9月14日にイタリアとアウェイで強化試合を実施(8-24)。その後、南アフリカのステレンボッシュでの滞在を経由して試合が行われるケープタウンに入り、調整を続けてきている。

初戦南アフリカ戦の先発メンバーには、そのイタリア戦から4人を変更。イタリア戦ではメンバー外だったNO8に齊藤聖奈、CTB弘津悠、WTB村松美咲の3選手が入り、リザーブだったPR北野和子を3番で起用する。また、リザーブには今夏のパリオリンピックに出場した女子7人制日本代表メンバーから松田凛日が入り、2022年10月のラグビーワールドカップ以来の15人制でのプレー機会を待つ。

「いい準備ができている」というマッケンジーヘッドコーチは、「南アフリカは一貫してダイレクトなプレーをする。我々がそこにどう抗うことができるか」と言う。

昨年から始まった毎年開催の女子初の国際大会で日本は第1回大会では6チーム中、1勝2敗の4位。南アフリカと勝敗で並んだが、得失点差で3位を譲った。2度目の挑戦となる今大会は、より多くの白星を目指している。

FL長田いろはキャプテンは、「南アフリカと南アフリカで対戦できることに、すごくワクワクしている。プレッシャーがある中で、自分たちが試合をドライブしていくことを見せられるか、楽しみ」と話す。

日本代表キャプテンは「初戦は一番大事。勝つことで次の試合につなげていける。準備していることをしっかり試合で出したい」と語り、「相手を受けずに自分から行って、3戦を終えたときにジャパンの強みや準備してきたことを出せたと言える大会にしたい」と抱負を述べている。

両チームの対戦は日本で対戦した2022年7月以来で1勝1敗(第1絵戦が15-6、第2戦10-20)だった。世界ランキングでは日本の11位に対して南アフリカは12位。

日本は27日の南アフリカに続いて、10月5日に昨年のWXV2で優勝したスコットランド、11日にはウェールズと対戦する。なお、日本対南アフリカ戦に続いてWXV2の初日にはオーストラリアとウェールズ、スコットランドとイタリアが対戦する。

 WXV2024はWXV1がカナダ、WXV2が南アフリカ、WXV3がアラブ首長国連邦のドバイで9月27日に開幕。来年のラグビーワールドカップ予選も兼ねており、まだ出場権を獲得していないWXV2とWXV3の9チームは、出場権獲得チームを除いた上位6位以内に入ればイングランド大会への切符を手にできる。

初戦の組み合わせは、WXV1では昨年大会優勝のイングランドがアメリカと、カナダがフランスと、2023年大会ではWXV3に優勝したアイルランドがニュージーランドと顔を合わせる。WXV3ではスペインと初出場のマダカスカル、ワールドカップ出場を決めているフィジーとWXVデビューのホンコン・チャイナ、サモアと初出場のオランダが対戦する。

女子日本代表WXV2南アフリカ代表戦試合メンバー:

1加藤幸子 (横河武蔵野アルテミ・スターズ、25キャップ)

2谷口琴美 (横河武蔵野アルテミ・スターズ、20)

3北野和子 (MIE PEARLS、15)

4佐藤優奈 (東京山九フェニックス、17)

5吉村乙華 (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、22)

6川村雅未 ( ―、16)

7長田いろは* (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、34)

8齊藤聖奈 (MIE PEARLS、44)

9津久井 萌 (横河武蔵野アルテミ・スターズ、35)

10大塚朱紗 (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、28)

11今釘小町 (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、26)

12弘津 悠 (ナナイロプリズム福岡、10)

13古田真菜 (東京山九フェニックス、30)

14松村美咲 (東京山九フェニックス、8)

15西村蒼空 (MIE PEARLS、14)

16公家明日香 (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、15)

17峰 愛美 (日本体育大学ラグビー部女子、7)

18永田虹歩 (MIE PEARLS、23)

19細川恭子 (MIE PEARLS、13)

20ンドカ ジェニファ (北海道バーバリアンズディアナ、8)

21阿部 恵 (ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、25)

22松田凛日 (東京山九フェニックス、9)

23小林花奈子 (横河武蔵野アルテミ・スターズ、14)

(注:* 印はキャプテン、所属の後の数字はキャップ数)