アサヒスーパードライ・パシフィックネーションズカップ2024のプール戦が6か国で繰り広げられた後、最後の2週間は日本で開催されます。

今週末は東京の秩父宮ラグビー場で3試合が行われ、土曜日に2試合、日曜日に1試合が組まれています。トンガとカナダが5位決定戦で今週末のスタートを切り、続いてフィジーとアメリカが準決勝の第1戦を行います。

地元ファンが注目するブレイブブロッサムズは、日曜日にサモアと準決勝第2戦を行う予定です。

914日(土)準決勝 : フィジー アメリカ、秩父宮ラグビー場/東京 - キックオフ 日本時間 19:05

対戦成績

現在のアメリカ代表キャプテン、Greg Petersonは、2014年の前回の対戦から現在もなおチームに所属する数少ない選手の一人です。

当時、フィジーがその試合に20-14で勝利し、これまでの対戦成績はフィジーが5勝、アメリカが1勝です。

視聴方法

この試合は、RugbyPass TV、TNT Sports、フィジーと太平洋諸島のDigicel、アメリカのPeacockでライブ配信されます。

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PNC戦績

フィジーはパシフィックネーションズカップで5回の優勝を誇り、他のどのチームよりも多くのタイトルを獲得しています。初優勝は2013年で、その後の6大会のうち4大会で再びトロフィーを手にしました。

アメリカの最高成績は2014年の準優勝です。

現在のフィジー代表: 前後半の波

フィジーはプールAを制し、スバではサモアに42-16、そしてヌクアロファではトンガに50-19で勝利したことで、最大限のポイントを獲得し、準決勝進出を果たしました。

過去5大会のチャンピオンであるフィジーは、相手を引き離すために後半の反撃に頼らざるを得ませんでした。例えば、サモア戦では前半の一時点で13-5とリードされ、先週金曜日のトンガ戦では前半終了間際に19-19で同点に追いつかれました。

それでも、フィジーは今年の大会で、後半の失点を一度も許していません。

現在のアメリカ代表: セットピースの強さ

アメリカは、ロサンゼルスで行われた大会初戦でカナダに28-15で勝利しましたが、2戦目では熊谷で日本に41-24で敗れました。

力強いランを見せるナンバーエイトのJamason Fa'anana-Schultzと、プレーメーカーのLuke Cartyが、タイトな試合展開を好み、セットピースの強さを最大限に活かすチームの中で、際立った活躍をしています。

注目すべきランキングについて

アメリカ代表はフィジーに勝利し、トンガがカナダに勝利しなかった場合、ランキングが3位上昇し、16位になります。もしトンガがカナダに勝利すると、アメリカのランキングは2位の上昇に留まるでしょう。

10位のフィジーが、世界ランキングが9位下で、10ポイント以上下のアメリカ代表を下しても、ランキングの追加ポイントは得られません。

フィジー代表チームニュース

フィジーの第1ラウンドで、サモア相手にハットトリックを決めた、Kitione Salawaがオープンサイドフランカーとして先発メンバーに復帰し、Elia Canakaivataはナンバーエイトに移ります。

その他の変更はセカンドローとセンターにあります。Isoa Nasilasilaがセカンドローに入り、Inia Tabuavouが出場停止中のAdrea Cocagi に代わってインサイドセンターに入ります。

フィジー代表チーム1. Eroni Mawi, 2. Tevita Ikanivere, 3. Samu Tawake, 4. Isoa Nasilasila, 5. Temo Mayanavanua, 6. Meli Derenalagi, 7. Kitione Salawa, 8. Elia Canakaivata, 9. Frank Lomani, 10. Caleb Muntz, 11. Epeli Momo, 12. Inia Tabuavou, 13. Iosefo Baleiwairiki, 14. Vuate Karawalevu, 15. Isaiah Armstrong-Ravula.

リザーブ: 16. Mesulame Dolokoto, 17. Haereiti Hetet, 18. Peni Ravai, 19. Ratu Rotuisolia, 20. Albert Tuisue, 21. Peni Matawalu, 22. Apisalome Vota, 23. Ilaisa Droasese.

アメリカ代表チームニュース

元ウェールズセブンズ代表のToby Frickerがフルバックとしてテストデビューを果たすことになり、アメリカ代表は先発メンバーに8つの変更を加え、キャプテンも交代しました。

先週、2トライを挙げたNate Augspurgerは、セカンドローのGreg Petersonがベンチに回ったためキャプテンを引き継ぎます。

U20代表のスター、Rand Santosは、ベンチからの出場が叶えば初キャップを獲得することになります。

アメリカ代表チーム: 1. Jack Iscaro, 2. Sean McNulty, 3. Paul Mullen, 4. Viliami Helu, 5. Jason Damm, 6. Paddy Ryan, 7. Cory Daniel, 8. Thomas Tu'avao, 9. Ruben de Haas, 10. Chris Mattina, 11. Nate Augspurger, 12. Tavite Lopeti, 13. Dominic Besag, 14. Conner Mooneyham, 15. Toby Fricker.   

リザーブ: 16. Kapeli Pifeleti, 17. Jake Turnbull, 18. Pono Davis, 19. Greg Peterson, 20. Tesimoni Tonga'uiha, 21. Bryce Campbell, 22. Rand Santos, 23. JP Smith

レフリー

ウェールズ出身のCraig Evansは13試合目を担当し、アメリカ代表戦の審判は初めてです。ただし、フィジーには馴染みがあり、彼は7月のジョージア戦でフィジーの21-12の勝利を見届けたレフリーです。

5位決定戦 : トンガ カナダ、秩父宮ラグビー場/東京 - キックオフ 日本時間 16:00

対戦成績

トンガはカナダに対して4連勝中で、昨年8月にはヌクアロファでの2試合に勝利しています。

カナダの最後の勝利は、オンタリオで行われた2013年のワールドラグビー・パシフィック・ネーションズカップでの一戦で、結果は36-27でした。

視聴方法

試合はRugbyPass TVとTNT Sportsでライブ放送されます。また、トンガと太平洋諸島ではDigicel、カナダではTSNでの視聴が可能です。

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PNC戦績

準決勝に進出できなかったトンガとカナダは、パシフィック・ネーションズカップ初のタイトル獲得を来年まで持ち越すことになりました。

トンガは過去に3回(2011年、2017年、2018年)準優勝を果たしており、カナダは2013年の準優勝が過去最高成績です。

現在のトンガ代表: 試行錯誤

トンガはサモアに43-19、そしてフィジーに50-19で敗れたことでプールAを最下位に終わり、5位決定戦に回ることになりました。

トンガはどちらの試合でも追い上げを強いられ、サモア戦では前半開始早々に29-0、フィジー戦では12分以内に19-0とリードを許しました。

ラインアウトの不調に悩まされ、得点での圧力を相手にかけることができず、トライ数や得点力、失点において最も苦戦しているチームです。

今年は全試合で敗北を喫しており、トンガは士気を高めるために勝利を切望しています。

現在のカナダ代表: 優秀な選手陣も、攻撃力の鈍さ

カナダは日本に55-28、アメリカに28-15で連敗し、プールBを最下位に終わり、5位決定戦に回ることになりました。

スクラムでは他のチームと一線を画し、2024年シーズンにおいては、自チームボール保持時に、100%の成功率を誇っています。しかし、今大会では23回の攻撃機会からわずか6トライしか挙げておらず、より得点力を高める必要があります。

注目すべきランキングについて

カナダが勝利で今大会を終えれば、世界ランキングのトップ20に復帰します。

一方でトンガは、ポルトガルに追いつくためのポイントが不足しているため、現在の16位から順位を上げることはできません。

トンガ代表チームニュース

イカレ・タヒのヘッドコーチTevita Tu’ifuaは、土曜日にカナダと行われる5位決定戦に向けて、先発メンバーに6つの変更を加えました。そのうち2つはポジション変更であり、35歳のフランカー、Siosiua Moalaがブラインドサイドフランカーとして2度目のテストマッチ先発となります。

トンガのキャプテンは引き続きBen Tameifunaが務め、タイトヘッドで10試合連続のテストマッチ出場を果たします。一方、リザーブのバックス、Kafaikamoana Vaeaはベンチ入りし、テストデビューを果たす予定です。

トンガ代表チーム (1-15): 1. Jethro Felemi, 2. Sosefo Sakalia, 3. Ben Tameifuna, 4. Harison Mataele, 5. Tevita Ahokovi, 6. Siosiua Moala, 7. Tupou Afungia, 8. Lotu Inisi, 9. Aisea Halo, 10. Patrick Pellegrini, 11. John Tapueluelu, 12. Fetuli Paea, 13. Fine Inisi, 14. Nikolai Foliaki, 15. Josiah Unga.
リザーブ: 16. Penisoni Fineanganofo, 17. Salesi Tuifua, 18. Tau Koloamatangi, 19. Kelemete Finau, 20. Vutulongo Puloka, 21. Manusiu Paea, 22. Latu Akauola, 23. K. Vaea

カナダ代表チームニュース

カナダの先発メンバーには、アメリカ戦で敗北した時のメンバーから新たに3人が加わっています。ブラインドサイドフランカーのMatthew Oworu、左ウイングのJosiah Morra、フルバックのCooper Coatsがそのメンバーです。また、ポジション変更も多数行われています。

もしベンチからの出場が叶った場合、交代プロップのTyler Matchemがテストデビューを果たします。

カナダ代表チーム (1-15): 1. Calixto Martinez, 2. Andrew Quattrin, 3. Conor Young, 4. Kaden Duguid, 5. Mason Flesch, 6. Matthew Oworu, 7. Ethan Fryer, 8. Lucas Rumball,  9. Jason Higgins, 10. Peter Nelson, 11. Josiah Morra, 12. Ben LeSage, 13. Takoda McMullin, 14. Andrew Coe, 15. Cooper Coats.
リザーブ: 16. Dewald Kotze, 17. Cole Keith, 18. Tyler Matchem, 19. Callum Botchar, 20. Siôn Parry, 21. Brock Gallagher, 22. Mark Balaski, 23. Talon McMullin.

レフリー

オーストラリア出身のNic Berryが試合を担当します。これが彼のテストマッチ36試合目のレフリーとなります。

40歳で、元スクラムハーフである彼は、2024年9月21日(日)に大阪で開催されるパシフィック・ネーションズカップ2024決勝戦でレフリーを担当するという栄誉を獲得しました。

915日(日)準決勝 : サモア 対日本、秩父宮ラグビー場/東京 - キックオフ 日本時間 15:05

対戦成績

この対戦カードはトゥールーズで行われたRWC2023 プールDの試合の再戦です。日本が28-22で勝利しましたが、後半開始直後にサモアのBen Lamのイエローカードがレッドカードに変わったことが試合に影響を与えました。

とはいえ、サモアはこれまでの対戦で日本に対して2倍の勝利数(12勝6敗)を誇り、日本での対戦成績も10試合中7勝3敗と印象的です。

視聴方法

試合はRugbyPass TV、TNT Sports、そして日本ではJ Sports、太平洋諸島ではDigicelで生中継されます。

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PNC戦績

サモアはパシフィック・ネーションズ・カップでのタイトル数でフィジーに次ぐ2位で、4回の優勝を誇ります。最後のタイトル獲得は2022年です。

一方で日本は過去3回の優勝を果たし、サモアとフィジーに次いで歴代記録で3位です。ブレイブ・ブロッサムズが最後にトロフィーを掲げたのは2019年です。

現在のサモア代表: 悪習慣から抜け出せるか

サモアは第1ラウンドでフィジーを相手にハーフタイムでの16-15のリードを守りきれず、16-42で敗れました。その後、第2ラウンドではトンガに43-17で勝利しました。

全体としてサモアは得点と失点が同数(59点)であり、相手チームの得点の3分の2が後半に集中しています。そのため、サモアが決勝に進出するためには、ハーフタイムまでに力強いパフォーマンスを見せる必要があるでしょう。

現在の日本代表: スピードを見せる

エディ・ジョーンズの2回目の指揮のもと、ブレイブ・ブロッサムズは第1ラウンドでカナダを55-28で破り、初勝利を挙げました。

その後、ブレイブ・ブロッサムズは第3ラウンドでアメリカに41-24で勝利し、プールBを1位で抜け、準決勝進出を決めました。

日本はスクラム時に多くのペナルティを受けていますが、ラインアウトは100%の成功率(23/23)を誇り、サナイラ・ワクァとワーナー・ディアンズの2人のロックが素晴らしいパフォーマンスを見せています。

日本のスピーディーなプレーは観る者を楽しませ、フィジーと並んで13トライと得点数においては現在トップです。

李 承信はゴールキックで14/14の成功率を誇り、未だ一回も外していません。現在の日本は倒しがいのあるチームと言えるでしょう。

注目すべきランキングについて

ホストチームの日本が勝利すれば、サモアと順位が入れ替わり、13位に上昇します。

一方で、サモアは勝利すればジョージアを抜いて12位に上昇します。

サモア代表チームニュース

HSBC SVNS 2024を通してプレーしたセブンズ代表のElisapeta Alofipoが左ウィングで初キャップを獲得し、元ブルースのスター、Melani Nanaiがアウトサイドバックスとして、ベンチからデビューする可能性があります。

サモア代表は、Rodney IonaD'Angelo Leuilaに代わって10番に入り、ヘッドコーチのMase Mahonri Schwalger46歳の誕生日を勝利で祝うことを試みます。

サモア代表チーム (1-15): 1. Aki Seiuli, 2. Sama Malolo, 3. Marco Fepuleai, 4. Ben Nee Nee, 5. Samuel Slade, 6. Theo McFarland, 7. Izaiha Moore-Aiono, 8. Iakopo Petelo-Mapu, 9. Melani Matavao, 10. Rodney Iona, 11. Elisapeta Alofipo, 12. Alapati Leiua, 13. Lalomilo Lalamilo, 14. Tuna Tuitama, 15. Tomasi Alosio.

リザーブ: 16. Luteru Tolai, 17. Andrew Tuala, 18. Brook Toomalatai, 19. Michael Curry, 20. Murphy Taramai, 21. Danny Tusitala, 22. Afa Moleli, 23. Melani Nanai.

日本代表チームニュース

元ユースオリンピアンのエピネリ・ウルイヴァイティが、サナイラ・ワカの離脱を受けてセカンドローで初キャップを獲得します。リザーブのフッカー、松岡賢太もベンチからデビューの機会を待ちます。

一方で、李承信はキャリア16キャップ目にして初めてフルバックのポジションにシフトし、スタンドオフには立川理道が入りました。立川がこのポジションで先発するのは、RWC 2015以来となります。

日本代表チーム (1-15): 1. 三浦 昌悟、2. 原田 衛、3. 竹内 柊平、4. エピネリ・ウルイヴァイティ、5. ワーナー・ディアンズ、6. ファカタヴァ アマト、7. 下川 甲嗣、8. ファウルア・マキシ、9. 藤原 忍、10. 立川 理道、11. マロ・ツイタマ、12. ニコラス・マクカラン、 13. ディラン・ライリー、14. 長田 智希、15. 李 承信

リザーブ: 16. 松岡 賢太、 17. 岡部 崇人、18. 為房 慶次朗、19. アイザイア・マプスア、20. ティエナン・コストリー、21. 小山 大輝、22. 梶村 祐介、23. 髙橋 汰地

レフリー

ニュージーランド出身のPaul Williams が38試合目の主審を務めます。彼はデビューからほぼ8年が経ち、2019年と2023年のラグビーワールドカップでもレフリーを担当しました。