過去5大会のチャンピオンであるフィジーは、アサヒスーパードライ・パシフィック・ネーションズカップ2024のキャンペーンを金曜日にサモアに対して42-16の勝利でスタートしました。一方、日本は日曜日の第2試合でホストのカナダに対して55-28で勝利しました。

2試合の展開は大きく異なるものとなり、フィジーは前半に16-15のビハインドから逆転して勝利を収めました。一方、日本は前半を38-7でリードしましたが、後半には「負けた」ように見えるほど、カナダがBCプレイスのファンに声援に応える感動的なパフォーマンスを見せました。

エディ・ジョーンズがついに勝利

エディ・ジョーンズは、日本代表ヘッドコーチとして4回目の挑戦でついに初勝利を挙げました。カナダ戦での勝利は、イングランド、ジョージア、イタリアに対するホーム戦敗北の後のものです。バンクーバーでの一戦においてブレイブ・ブロッサムズ(日本代表)はランニングラグビーを展開し、前半に38点を積み重ね、1分あたり1点以上のペースで得点しました。

その後カナダに得点を許すものの、前半はジョーンズHCが語る「超速ラグビー」の完璧な模範例となり、日本はアタックの起点を常に動かし続けながら速いスピードで攻撃を仕掛けました。また、日本は80%の割合で、試合全体を通じてボールをラックから3秒以内に展開し、テストマッチ基準でも驚異的な数値を記録しました。カナダは後半に勇敢に反撃しましたが、世界ランク上位の日本に対して得点差を広げられてしまった為、試合結果に疑いの余地はありませんでした。

スター誕生の存在感を見せたワーナー・ディアンズ

マイケル・リーチの名前は日本代表のメンバーから抜けていましたが、ニュージーランド生まれで14歳から日本で育ったフォワードの新星がバンクーバーで素晴らしいパフォーマンスを見せて注目を浴びました。まだ22歳の大型セカンドロー、ワーナー・ディーンズはラインアウトではボールを奪い、力強いヒットやラインブレイクを見せ、80分のプレー時間を2つのトライで締めくくりました。この活躍ぶりであれば、35歳のリーチ(日本代表キャップ数2位)と同様の長い国際キャリアが期待されます。

カナダの双子が力を見せる

カナダは前半38-7のビハインドからの反撃で得られた成果と、双子の兄弟Talon McMullinとTakoda McMullinのパフォーマンスが救いとなりました。インサイドセンターのTalonは、後半にAndrew Quattrinからのパスを受けて日本のディフェンスラインを切り抜けると、初トライを決めました。

Takodaは最後の20分間に出場し、見事に兄と同様の活躍ぶりを見せました。交代のウイングとして出場した彼は、ボールがインゴールエリアにキックされたのを追いかけ、瞬時にボールに触れると、TMOによって片手での十分なグラウンディングが認められ、トライを決めました。

洗練されたフィジー

1試合では、サモアがフィジーよりもより多くのテリトリーとポゼッションを獲得していましたが、決定力においてはフィジーが圧倒的でした。フィジーは相手22メートルライン以内に侵入すると確実にトライを決め(13回中6回)、サモアは「レッドゾーン」に侵入した全7回の機会のうち1回しかトライに繋げられませんでした(1回のエリア侵入ごとに平均3.23得点)。

フィジーは後半53分、サモアのトライスコアラー、Pisi Leiluaにボールを持っていない選手への介入によるシンビンが与えられると容赦なく攻撃を仕掛けます。この時間帯にフィジーは、2つのトライを決めて14点を追加し、太平洋のライバルからゲームの主導権を奪いました。まさにパワープレーです!

若きモンスター!

Caleb Muntz とIsaiah Armstrong-Ravula(オールブラックスのスター選手、Richie Mo’ungaの甥)を有するフィジーは、将来有望の2人の若きフライハーフを持つ恵まれたチームのようです。昨年のフィジーがイングランド戦で歴史的な勝利を挙げた際に出場したMuntzは、その後怪我から9ヶ月間のブランクを経て、サモア戦で先発の座を確保しました。

急いで外したコンバージョンキックを除けば(ボールがティーから2回落ち、60秒の試行時間がほとんど残っていなかった)、Muntz は確実なプレーを見せ、ボールを持つだけでなく、ディフェンスでも87kgのプレーメーカーとしては驚異的なプレーを見せました。試合中の最も多くのタックルを記録し、2本のみのミスタックル(16/18)と、その成功率は89パーセントでチーム平均を大きく上回りました。

テストラグビーへようこそ

先週末の試合では、11人の選手が初キャップを獲得しました。これらのデビューの中には記憶に残るものもありました。フィジーのフルバック、Vuate Karawalevuは、試合序盤の緊張感から立ち上がりを見せ、素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。Karawalevuは長距離のキック力と、多彩なキック能力を見せました。

新たにモアナ・パシフィカに加入した、Tuna Tuitamaには、より良い未来が待っていることを願います。右ウイングの彼は、試合に70分間出場しましたが、パスを受けることがほとんどなく、10分のシンビンはフィジーのスクラムハーフ、Frank Lomaniに対する無謀なダブルタックルによるもので、不必要な反則行為でした。

アサヒスーパードライ・パシフィック・ネーションズカップ2024の第2ラウンドは、830日金曜日にサモアがトンガとアピアで対戦(日本時間14:00)し、831日土曜日にはトーナメント初登場のアメリカがロサンゼルスでカナダと対戦(日本時間10:00)します。

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