U20日本代表が2023年以来となるワールドラグビーU20チャンピオンシップ2025出場へ向けて、好スタートを切った。

開幕戦で対戦したホンコン・チャイナに、スペースを突いた攻撃で17トライをマーク。WTB飯岡建人(筑波大学)が4トライ、HO清水健伸(早稲田大学)が3トライ、PR布引大翔(帝京大学)とFB竹之下仁吾(明治大学)、途中出場のSO伊藤利江人(明治大学)がそれぞれ2トライ。さらに、WTB海老澤琥珀(明治大学)、PR大塚壮二郎(関西学院大学)、NO8吉川大智(立命館大学)、LO石橋チューカ(京都産業大学)も1トライずつを挙げた。

日本は左サイドでの突破を起点に得点を重ね、序盤に相手がイエローカードを受けて数的優位を得たこともプラスに働いて、開始2分での布引のトライを皮切りに、前半半ばまでに4トライを奪い、27-0とリードした。

その後、ペナルティが続いて前半半ば過ぎにホンコン・チャイナに流れを与える時間帯があり、Dom Hedleyのトライ、Blake ElliotのPG、さらに前半終盤のMarcus D’Acreのトライなどで15-34と点差を詰められた。

しかし、日本は前半終了直前と後半開始直後に相手のペナルティで得た22メートル内のラインアウトからモールで攻めて、どちらも清水が押さえて再び流れをつかむと、海老澤と竹之下の連続トライで突き放した。

NO8で先発した太安善明キャプテン(天理大学)は、「初戦ということもあり、タフな試合で、なかなか自分たちのラグビーができずに苦戦したところもあったが、途中修正しながらスコアにつなげることができた」と振り返った。

「自分たちのラグビーがどれだけできたかが重要。それができたので良かった。チャンピオンシップに上がるために、このトロフィー大会に向けてやってきたので、そのマインドは意識高くやっていきたい」と語った。

U20日本代表の大久保直弥ヘッドコーチは、試合会場へ向かうバスが遅れるトラブルもあったことを明かし、「その中でしっかりと自分たちらしいゲームができてよかった」と難しい状況でも結果を出した選手たちを「プレーヤー・オブ・ザ・マッチだ」と評価した。

白星スタートに大久保ヘッドコーチは、「しっかりと4戦全勝して、2025年はチャンピオンシップでプレーしたい」と話した。

スコットランド、ウルグアイが各組首位

プールAのもう1試合ではスコットランドがサモアに123-15で勝利した。Finlay DoyleとFergus Watsonが3トライずつを決めるなど19トライを挙げ、Andrew McLeanがコンバージョン12本を成功させた。

この結果、初戦を終えて日本とスコットランドがボーナスポイントを得て勝ち点5で並んだが、得失点差でスコットランドが日本を上回って首位に立ち、日本は2位。3位にサモア、4位にホンコン・チャイナとなった。

プールBではウルグアイがケニアに25-7で勝ち、アメリカがオランダに44-33で勝利してウルグアイとアメリカが勝ち点5で並び、得失点差でウルグアイが首位、アメリカが2位、勝ち点1を得たオランダが3位、ケニアが4位となった。

ウルグアイはPedro Hoblogが先制トライを決め、Alfonso Perillo、Santiago Cagnone、Francisco Garciaが1トライずつを挙げた。

次戦は7月7日。日本はサモアと対戦し、スコットランドとホンコン・チャイナが対戦。プールBではウルグアイとアメリカ、オランダとケニアが対戦する。

プール最終戦は12日に行われ、プール戦の順位に応じて17日に順位決定戦が行われ、プール1位同士が決勝に臨み、優勝チームは来年のU20チャンピオンシップへの出場権を獲得できる。