3チームによる1回戦総当たりで行われた大会で、ホンコン・チャイナは5月22日に12-29、カザフスタンは27日に0-64で、優勝した日本に敗れて0勝1敗で並び、勝った方がWXV3への出場権を手にできる対決に臨んだ。

雨の中、香港フットボールクラブで行われた試合で、昨年の大会準決勝でカザフスタンに敗れていたホンコン・チャイナは地元ファンの声援を受けながら、鋭い出足で相手にプレッシャーをかけて攻勢に試合を進めた。

前半20分過ぎにWTB Ka Ya Chongが右サイドを抜けて先制トライ。WTB Zoe Smithがコンバージョンを成功させて7-0とした。

しかし、2年連続でのWXV出場を目指すカザフスタンもFWを活かして反撃を仕掛け、ゴール目前に迫る場面を作るが、ホンコン・チャイナの激しい守備を受けてミスや反則で得点に至らず、前半を0-7で折り返す。

ホンコン・チャイナは後半、攻撃を加速。ハーフタイム直後にCTB Natasha Olson-Thorneが力強いキャリーで敵陣に入り、相手の反則を得てSmithのPGで加点すると、そその5分後にはペナルティで得たラインアウトから展開し、WTB Chongが切り込んで Olson-Thorneがトライを決め、15-0とリードを広げた。

ホンコン・チャイナの勢いにカザフスタンはペナルティが増え、攻撃につなげられず、押し込まれる時間帯が増える。

ホンコン・チャイナは後半半ば、粘り強く攻撃を展開し、最後はゴール前のラックからPR Nga Wun Lauが持ち込んで5点を加え、Smithのキックも決まって22-0とした。

1年前にホームのアルマトイで行われた対戦で勝利していたカザフスタンだったが、相手の激しい守備に苦戦し、最後まで得点を奪うことができずに敗れ、WXV3の出場権はホンコン・チャイナが獲得した。

「昨年の結果を覆そうと、この一年準備を続けてきた」というホンコン・チャイナのFL Wai Yan Pun主将は、「苦しい時間帯もあったが、チームの力で乗り切ることができた。欲しかった結果を手にできてうれしい」と笑顔を見せた。

ホンコン・チャイナのWXV3出場は初。今年のWXVでは出場を決めている国を除いて上位6チームに入れば、ワールドカップ2025に出場できる。

WXV 3にはホンコン・チャイナのほか、オランダ、マダカスカル、フィジー、サモアが出場を決めている。そこに、6月29日にカーディフで行われるウェールズとスペインによるプレーオフの敗者が加わり、勝者はWXV2に出場する。

ホンコン・チャイナ主将は、「昨年の対戦は私たちに前に進んで、ワールドカップへの夢を維持するモチベーションになっていた」と明かし、引き続きWXV3へ備えたいと語った。

今年のアジア女子チャンピオンシップはWXV2とWXV3にも、来年イングランドで開催されるラグビーワールドカップの出場権をかけたアジア予選として開催され、サクラフィフティーン女子日本代表が2勝を挙げて大会連覇でワールドカップと2年連続でのWXV2出場権を獲得した。

WXV2には日本のほか、オーストラリア、イタリア、スコットランドと南アフリカ、WXV1にはイングランド、フランス、アイルランド、カナダ、ニュージーランド、アメリカの出場が決まっている。

今年のWXVは9月27日から10月13日までWXV1はカナダ、WXV2はケープタウン、WXV3はドバイで行われる。