- 種の減少や生息地の喪失が進む中、「ラグビー・フォー・ネイチャー(自然のためのラグビー)」イニシアティブで、ラグビーコミュニティに自然保護と促進を呼びかける
- ガイドラインは、地域社会からエリートレベルまで、すべてのラグビークラブが従うことができるシンプルで段階的なステップで、自然のための10項目のゲームプランとして設計
- ワールドラグビーの全加盟協会と、広範囲における人々が利用できる新しいリソースはworld.rugby/natureから4か国語で活用可能
- 自然環境の保護は、ワールドラグビーの「環境サステイナビリティ計画2030」の主要テーマ
アースデイを記念し、ワールドラグビーは本日、「ラグビー・フォー・ネイチャー(自然のためのラグビー)」イニシアティブとツールキットを発表しました。これは、ラグビー競技にとって自然がいかに重要かを強調するものであり、世界中のラグビー施設における自然環境と生物多様性を守るために、コミュニティーに力を与えるものです。
気候変動や公害と並んで、生物多様性の損失は地球が直面している3つの地球規模の緊急事態のひとつです。最近のデータでは、1970年以降、種の個体数が平均69%減少している一方、ラグビー場87面分の熱帯雨林が毎分伐採されています。生物多様性の減少のスピードは、食糧生産、病気の発生率の増加、空気のろ過や水の浄化など、社会にも重大な影響を及ぼしており、スポーツとラグビーは、生態系に対する意識を高め、積極的な行動を促す役割を果たすことができます。
分かりやすい言葉とラグビー用語を用いてデザインされたこのポスターの目的は、シンプルで進歩的な一連の目標を掲げ、自然のための10項目のゲームプランとすることです。もっと詳しく知りたい人のために、www.world.rugby/natureから他のリソースへのリンクとともに、4ヶ国語でダウンロード可能なポスターをダウンロードすることができます。
ベストプラクティスを反映したこのガイダンスは、地域のコミュニティクラブからハイパフォーマンスの国際チームや大会に至るまで、あらゆるレベルで実施することができます。選手、ファン、管理者、保護者、教師、ボランティアなど、ラグビー関係者がより持続可能なゲームへの道を歩み始めるのに役立つ、段階的なアクションが含まれています。
支援資料は、国際自然保護連合、国際オリンピック委員会、国連環境計画、生物多様性条約事務局、Sails of Changeの共同イニシアティブであるSports for Natureと共同で作成されました。
ワールドラグビーは「Sports for Nature Framework(スポーツ・フォー・ネイチャー・フレームワーク)」に賛同しています。このフレームワークは、2030年以降、スポーツ界全体で自然のために変革的な行動を実現し、スポーツが自然を支持し、その保護と回復に貢献できるようにすることを目的としており、ラグビーのあらゆるレベルにおいて、自然のために行動を起こすことを加速させ、周りの人々にインスピレーションを与えるためのゲームプランを提供しています。
ワールドラグビー会長のビル・ボーモント卿は、次のように述べています。「シャムロックからスプリングボクス、銀色のシダ、赤いバラまで、自然はラグビーの心と魂と深く結びついています。スポーツ・フォー・ネイチャー・フレームワークに署名した私たちは、自然環境保護に向けたゲームプランを提供したいと考えました。」
「私たちは、ラグビーが地球上の生物多様性の激減に取り組む役割を果たすことができると信じています。「ラグビー・フォー・ネイチャー」の ツールキットは、ラグビーを練習・プレーする場所が、野生の生き物の住処となるような保護活動を通じて、ラグビーをより尊重し、持続可能なスポーツにしたいと願うコミュニティのすべてのメンバーをサポートするためにデザインされました。
UNEPの生態系部門ディレクターであり、IOCの持続可能性・レガシー委員であり、ラグビー・ママでもあるスーザン・ガードナー氏は次のように語っています。 「ワラビー、ピューマ、ワシ、オオハシはすべて、ラグビーにとっての自然の重要性を示しています。スポーツグラウンド内やその周辺に自然を育むことは、野生動物にとって貴重な聖域となると同時に、洪水を減らすための投資でもあり、休憩中に涼むための木陰を提供し、選手やファンにも自分たちにできることは何かについて考えるきっかけとなります。私たちは、すべてのラグビークラブが「ラグビー・フォー・ネイチャー」に参加することを歓迎します。
このツールキットは、イングランドのオックスフォードシャーにある地元の草の根ラグビークラブが、自然環境の保護に熱心であるにもかかわらず、簡単なガイダンスがないため、どのように始めればよいかを話し合ったことに端を発しています。その結果、このツールキットは、ラグビーの採点システム(すべてのクラブが実施可能なトライの最初の5点、コンバージョンの2点、ドロップゴールの3点)に従って開発されました。
オックスフォード・ハーレクインズの施設マネージャーであるジェームズ・ノックス氏も次のように加えました。「最近、私たちは空気熱源ヒートポンプを設置するなど、この分野で積極的に取り組んできました。自然に投資するということは、しばしば私たちのフィールド内や周辺において野生の生き物に住処を与えるということであり、同時にピッチの浸水を軽減することにも役立つものです。このような明確で達成しやすいステップを検討することは画期的なことであり、より多くのクラブが取り入れることを願っています」。
このテンプレートは、すでに芝を使用する他のスポーツと共有されており、サッカー、クリケット、ホッケーなど、生態系のニーズに合わせて修正・複製することができるようになっています。
このイニシアチブは、ワールドラグビー環境サステイナビリティ計画2030の主要テーマである自然環境の保護に関する目標に取り組む一助となり、気候変動対策と循環型経済への支援という他の2つの主要テーマを補完するものです。ワールドラグビーは、スポーツの統括団体としてそのプラットフォームを活用し、加盟協会が同様のアプローチを採用するよう後押しすることを約束します。