2028年オリンピックの開催都市であるロサンゼルスでの第5ラウンドに、男女それぞれ12チームが集結した。
先週末のバンクーバー大会では、男子は今季4ラウンドすべてで決勝に進出したアルゼンチンが、ケープタウン、パースに続く優勝で3連勝とした。勝ち点は78となり、同54で2位につけるアイルランドとフィジーとの差を24に広げ、4位のニュージーランド(同50)とは28差をつけている。
女子の部門では4ラウンド中2ラウンドで優勝し、パースでは2位、バンクーバーでは4位で今季は常にトップ4位内に入っているオーストラリアが勝ち点72でトップに立つ。
そこに、ニュージーランドが先週末のバンクーバーで優勝して勝ち点66とし、オーストラリアとの差を6に詰めた。3位のフランスも第2ラウンドに続いての決勝進出で、敗れはしたが勝ち点18を加えて62として、逆転可能な射程距離だ。
男女とも第7ラウンドまでの勝点で上位8位以内のチームは、5月末からのグランドファイナルで今季シリーズ優勝をかけて対戦する。
LA大会の男子プール組み合わせは、アルゼンチンがアイルランド、南アフリカ、スペインとプールA。開催国のアメリカはプールBで昨季シリーズ優勝のニュージーランド、オーストラリア、サモアと戦う。プールCではバンクーバー大会で3位に入ったフランス、オリンピック2連覇のフィジー、英国、カナダが対戦する。
Dupont加入でパワーアップのフランス
フランスは先週、今夏のパリ・オリンピックでの金メダル獲得へ向けて15人制代表のAntoine Dupont選手が7人制代表でデビューを遂げてチームはパワーアップ。今大会も注目だ。
「先週のバンクーバーは3位になった僕らにとって良い大会だった。LAもいつも相性のいい場所だし、先週からいい練習もできている」とフランス男子チームのPaulin Riva主将は言う。
「Antoineはスキルも豊富でハードワークをするビッグプレーヤーだ。先週末のデビュー大会では3トライを決めて、いいスタートを切った。LAでの今週末では優勝して、チームとして自信を深めたい。とても大事な大会になる」と話している。
また、アルゼンチン男子チーム主将のSantiago Alvarez選手は、「チーム状況はとても好調で嬉しく思っているが、あまり考えないようにしている。今回のプールはとても厳しい組み合わせで、どの試合も非常にタフだ。だから、目の前のこと、自分たちのシステムに集中して臨みたい」と語った。
地元優勝を狙うアメリカ女子
女子は、先週のバンクーバーで優勝したニュージーランド、フィジー、ブラジル、南アフリカがプールAに入り、シリーズ現在首位に立つオーストラリアはプールBで、フランス、パース大会を制したアイルランド、日本と対戦し、プールCでは開催国のアメリカ、カナダ、スペイン、英国が顔を合わせる。
アメリカ女子チームキャプテンのNaya Tapper選手は、「観客や自分たちの家族、友人、ファンの前でプレーできるのは、素晴らしい経験になる。そのために多くを犠牲にして競技を続けてきていると言ってもいい。楽しみで仕方ない」と言う。
さらに出場チームの多くがオリンピックに関わっているとして、「見逃せない大会になる。私たちはこの週末、地元での大会で金メダルを獲得して、先週末のパフォーマンスからレベルアップしたいと思っている」と語った。
一方、レギュラーシーズン7ラウンドを終了した時点で9位以下の4チームは、来季SVNS 2025への残留をかけて、ワールドラグビーHSBCセブンズ・チャレンジャーシリーズ2024の上位4チームを加えて、5月末からマドリードでプレーオフを戦う。現在、男子はサモア、英国、スペイン、カナダ、女子はブラジル、スペイン、日本、南アフリカが9~12位で、8位以内へ浮上を狙いたい。
LAでの今大会後は、4月5-7日に香港で第6ラウンド、5月3-5日にシンガポールで第7ラウンドを開催。グランドファイナルおよび昇格残留プレーオフを行うマドリード大会は、5月31日-6月2日に行われる。