アルゼンチン対ニュージーランド、スタッド・ド・フランス

スタッド・ド・フランスで行われ28-24で勝利した試合において、瀕死ともよべる時間帯のアイルランドの37フェーズによる攻撃を打ち破ったニュージーランドの多大なる努力は、統計データにあらわれている。

準々決勝まで、オールブラックスは試合ごとのタックル数で最少(89.3)だったが、アイルランドに打ち勝つために、大会出場全チームで2位となるタックル数をこなさなくてはならなかった。

229という合計数を上回るのは、プール戦でフィジーを下したウェールズだけで、それはラグビーワールドカップ記録となる252だった。

当然ながら、ニュージーランドは残る4チームの中で最多タックル成功率(87%)を誇り、有効タックル数(9.6)では南アフリカに次いで2位に位置する。

「テストマッチの最後をあのように締めくくるなんて、信じられません」とキャプテンのSam Caneが素晴らしい終局について語った。「今までに見聞きしたことがないほどの連続攻撃でした。選手たちはお互いのためにプレーし続けました。」

「今夜のテストマッチではディフェンスのおかげで私たちは勝利を勝ち取ったと思います。ワールドカップで優勝するチームは、ディフェンスが非常に優れていることは歴史が証明しているので、それが今後の私たちの基準です。」

しかし、金曜日にスタッド・ド・フランスで行われる準決勝1試合目でこのニュージーランド人たちと対戦することになるアルゼンチンは、3度優勝したこのチームがまた今後に向けてギアをあげていると警告を受けていた。

ヘッドコーチのIan Fosterが率いるチームは、攻撃におけるすべての数値で4チーム中トップに立ち、最多キャリー数(131.8)、キャリーメートル数(694.4)、クリーンブレイク(14.02位のチームの2倍)、ディフェンス突破数(35.6)、オフロードパス数(8.2)、ゲインライン成功率(63%)、コリジョンの成功率(41%)およびポジティブな結果(76%)を達成。また、ボールを失った数は最少(11.8)となる。

「本当にいい攻撃力と勇気ある守備が混在していたのがよかったです」とFosterは語った。

しかし、プール開幕戦で14人となったイングランドに敗れて以来、アルゼンチンは少しずつ進歩してきた。29-17で重要な勝利を得たプールでの日本戦、また、マルセイユでウェールズを破った準々決勝において、見限られるべきチームでないことを示した。

ウェールズ戦で、ロス・プーマスはニュージーランドに次ぎ2位となるキャリー数(125.8)とディフェンス突破数(30.2)を達成した。

ウェールズがわずか2.33点にとどまるのに対し、アルゼンチンはウェールズの22メートルに侵入するたびに4.33点を獲得した。

準々決勝に進出した際の彼らの平均ラックスピードは大会2位(3.37秒)であり、ウェールズ戦では3.22秒に向上したことから、現在の平均(3.35秒)は準決勝進出4チームで最速となる。

ただ、準決勝進出チームの中でアルゼンチンは、ゲインライン成功率(51%)、コリジョン成功率(37%)およびタックル成功率(84%)において4位となる。

「私たちのスコッドがどのようなものか分かっているので、(イギリス戦の前)に軽い準備をしたように感じました。準備期間にはあまり多くの試合を行いませんでした」とヘッドコーチのMichael Cheikaは述べた。

「最初の試合が私たちにとって厳しいものになることは分かっていました。多くのプレーヤーたちがワールドカップ初出場だったので、多くの学びがありました。

勝ち抜き戦ではない試合を勝ち抜き戦の試合のように扱うという意味で、この間の試合から多くを学んだと思います。あの試合以降、すべてが勝ち抜き戦です。」

イングランド対南アフリカ、スタッド・ド・フランス

Cheslin KolbeThomas Ramosのコンバージョンをチャージして阻止したことは、南アフリカが29-28で開催国フランスに勝利するために不可欠なものであったが、彼の準々決勝戦全体における貢献もまた同様に素晴らしいものだった。

ウィングを担うKolbeは、全選手の中で最多キャリーとなる317メートルを誇り、キャリーごとに平均16.7メートルを達成している。彼は、スプリングボクスで最多となるラインブレイク5回を達成した。

Cheslinが見せたチャージダウンは、頻繁に見られるものではありません。成功する見込みの低い試みでした」ヘッドコーチのJacques Nienaberが語った。

前回優勝チームの守備はやはり要となっており、大会でこれまで、彼らにとって最多となる162回のタックル、および最多となる有効なタックル(14.4)を達成し、有効なタックルでは準々決勝進出チームの中で2位に付くチームより4.8回多い。

攻撃面では、南アフリカはキャリー数(102.6)、ラインブレイク数(6.2)およびディフェンス突破数(21.0)では最少となるが、敵陣22メートルへの侵入ごとの得点において、フランスが2点であるのに対して3.25得点を誇っている。

「私たちは何度か相手に突破されてしまいましたが、プレーヤーたちが戻って阻止したこと、その努力は凄まじいものでした。私たちのセットプレーの機会は限られていました。フランスを称賛します」とNienaberは付け加えた。「全ての試合は異なりますが、バックスは、フォワードの築いたベースをもとにポゼッションをうまく活用しました。」

準決勝の対戦相手であるイングランドは、準々決勝で対戦相手よりもレッドゾーンでの効率が低いながらも勝利を掴んだ唯一のチームとなる。マルセイユでの30-24の勝利では、フィジーの3得点に対し、イングランドはエントリーごとに2.40得点であった。

イングランドは、キャリーメートル数(468.8)とオフロードパス数(5.4)においても、準決勝進出4チームで一番少ない。ラインブレイク7回は2位に入るが、4位に続くスプリングボクスとの差は0.8にとどまり、ニュージーランドと比較すると半分に過ぎないのだ。

土曜日にスタッド・ド・フランスで行われる準決勝におけるラックスピードは、南アフリカに0.89秒届かない、最も遅いイングランドの平均スピード4.79秒によって、最速のものとはならないだろう。

土曜日にスタッド・ド・フランスで行われる準決勝におけるラックスピードは、最も遅いイングランドの平均スピード4.79秒、

しかし、ナンバーエイトを担うBen Earlによる目を見張る大会は続き、最多キャリー数(48)、最多キャリーメートル数(372)、最多ラインブレイク数(5)およびディフェンス突破数(17)を達成し、イングランドの統計データにおいて1位を飾った。フルバックのMarcus Smithがキャリー数(32)、キャリーメートル数(325)、ラインブレイク数(4)およびディフェンス突破数(13)の全てにおいて2位に位置する。

「もちろん、彼は人として、プレーヤーとして成長していますが、驚くことではありません」とイングランドのキャプテンOwen FarrellがサラセンズでともにプレーするEarlについて語った。

「私は、長い間をチームメイトとプレーしています。彼がどれだけ貪欲であるか、またどれだけボールを持ち、試合の重要な場面に関わりたいと思っているかを見れば、それが分かると思います。」