色褪せない記憶

プールB決定戦となるアイルランドとの試合に向けて、最も強気であったキャプテンのJamie RitchieとフルバックのBlair Kinghornが、試合序盤の負傷により交代を余儀なくされ、スコットランドがラグビーワールドカップから敗退する中、パリのスタッド・ド・フランスにおいてサイドラインに落胆した様子で座っていた姿が印象的であった。

大会1のトライ

12本のトライを挙げルーマニアを下した試合で、素晴らしい個々のプレーヤーの尽力が見られたが、24-17に抑え込まれたトンガ戦でのGeorge Horne’sによる得点は、決定打となった。これは、4人のディフェンダーを抜き去ってチームメートに繋げたDuhan van der Merweによるものだった。

注目のコメント

アイルランド戦を前にキャプテンのRitchieは「分からないまま負けることはせず、持てる弾をすべて撃ち尽くして戦わなくてはいけません。」と語った。スコットランドにとっては、不運にも、弾丸は空であり、アイルランドがフィールドから主要プレーヤーを下げるまでに36-0で劣勢となり、最終的にはアイルランドが36-14で勝利することとなった。

活躍した選手

Darcy Grahamより俊足なウィングは世界のラグビーにもそうはいない。ウェールズのLouis Rees-Zammiとの対決は興味深いものとなるだろう。ブロンドの髪を持つGrahamは、ベンチから出場したトンガ戦でもトライを挙げたが、ルーマニア戦で炸裂した4本のトライで彼のスピードと能力を見せつけた。個人で5トライを決め大会を終えている。

将来が期待される選手

スコットランドは、いずれFinn Russellの後任となるプレーヤーを探す必要があるだろう。ティペラリー生まれのBen Healyは、ルーマニア戦でトライとティーを用いたミスのないキック、および11本すべてを決めたコンバージョン含む27得点を挙げ、いずれ型破りなフライハーフ担うことができることを示した。

タッチラインから

元スコットランド代表のKenny Loganはチームを率い、マッチボールをスタッド・ド・フランスへ届けるためにマリーフィールドからの700マイルを徒歩または自転車で進み、運動ニューロン病患者とその家族をサポートするドッディ・ウィアー基金への寄付金55万5千555ポンドを集めた。この基金は、Loganのチームメートで元スコットランドの偉大なプレーヤーであるWeirによって設立されたが、昨年悲しくも死去した。

重要な統計データ

Finn Russellは、アイルランド戦でフィールド上2位となるキャリー数(18)およびキャリーメートル(84)を獲得し、彼の影響力を見せつけた。唯一彼よりキャリー数が21回と多かったSione Tuipulotuは、キャリーメートルでは26メートルにとどまり、アイルランドの鉄壁の守備が見られた。

編集者の評価

抽選で、世界チャンピオンである南アフリカ、そして世界ランク1位のアイルランドと同グループ入り、いわゆる『死のプール』を突破することは、常に困難なことだった。スコットランドは、いずれかの試合に勝つ必要があると理解していたが、初戦となるマルセイユで行われたスプリングボックスに対する18-3の敗北は、彼らの望みに影を落とした。トンガとルーマニアに対して安定した勝利を収めた後、すべてはプール最終戦で決まることになったが、強豪アイルランドを追い詰めることはできず、スコットランドの望みは叶わず、過去4大会で3回目となるグループステージでの終了を喫した。