アイルランドは、サン・ドニで精度の高さを見せスコットランドを36-14で破り、プールBで首位に立ち世界1位の実力を証明した。
最初のトライにはわずか62秒しかかからなかった。Gary Ringroseがディフェンスを切り抜けるとパスを受けたウイングのJames Loweが左サイドにトライ。スコットランドは慌てなかったが、3本のペナルティを外すし得点を挙げられず、逆に緑の巨人たちが得点を見せつけられる格好となった。迅速なパスと複数のランナーを経由しフルバックのHugo Keenanがアイルランド2本目のトライを決めた。
前半の20分でキャプテンのJamie RitchieとフルバックのBlair Kinghornを怪我で失ったのは、スコットランドの目的の助けにはならなかった。それよりも彼にとってはアイルランドの精度の高さが問題だった。ポゼッションもテリトリーもスコットランドが優っていたにもかかわらず、前半終了前に敵陣22mに2回入ったアイルランドは2トライを挙げ、ボーナスポイントを獲得する26-0のリードでハーフタイム。
アイルランドは前半からの流れを後半でも継続し、16分でさらに2トライを決めた。スコットランドも2分間で2トライを決め得点板の見た目の体裁を保ったが、アイルランドが準々決勝に進み大会3度優勝経験のあるニュージーランドとの対戦を決め、スコットランドは敗退が決まり、南アフリカがプールBで2位に入った。
Mastercard プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたアイルランドのスクラムハーフJamison Gibson-Parkは「大変な仕事は私の前ですでに終わっていたので、素晴らしいフォワード陣およびバックラインがいてくれて、ただ感謝しています。」
キャプテンのJohnny Sextonは、やかましいほどのアイルランド・サポーターに感謝の意を述べ「2週間前の南アフリカの時より、すごくなるとは思ってもいませんでしたが、私が間違っていると彼らが証明しました。私たちのために来場し続けてくれたので、私たちも負けずに彼らのために出力を上げ続けることが重要です。先週、彼らは私たちの人生で最高の一日をプレゼントしてくれたので、周りの馴染みの顔を見て私たちも似たようなお返しをしました。
「プール戦で首位に立つことができて嬉しいですし、準々決勝に出来る限り最も厳しい相手と当たるのが私たちの望みです。3年前の抽選の方法は少し不公平でしたが、これが私たちの持つ手札であり、来週のニュージーランド戦に備えなくてはなりません。」
アイルランドのヘッドコーチAndy Farrellはニュージーランドと当たる準々決勝について、こう語った:「想いが叶いました。準々決勝については、これ以上厳しくなることはないでしょう。私たちのニュージーランドに対する敬意の念は非常に大きく、相手も私たちに敬意の念を少しでも持っていると嬉しいです。
まず汚れを落として、この試合からしっかりと体力を回復させて行きます。ただ2週間前にも言いましたが、勝利の後に歩き回ってファンに感謝していたら批判されたのですが、何千人ものファンが来場してくれてたので、私たちが出来るのはあれぐらいなのです。」
スコットランドのキャプテンRitchieは、アイルランドと競ることができなかったと認めつつ、こう語った:「チームのまとまり方を非常に誇りに思います。最初の試合から少し苦しい思いをしましたが、引かずに戦ったことを誇りに思います。最後に、私たちの得点の取り方を披露できました。」
ヘッドコーチのGregor Townsendは、前半でほとんどの機会を活かすことができなかったことを悔やんで、こう語った:「そうですね、少しプレッシャーはありました。アイルランドは私たちを抑え込み、そこは称えたいと思います。トップのチームと対戦する時、出てきた機会はモノにしなくてはなりません。前半の10分は、おそらく試合で私たちのベストの時間帯だったと思います。それから試合が決まった後から、私たちは反撃をしました。私たちは、確実に得点しないといけません。アイルランドは、今夜そこを確実にやったのです。」