リールで行われたラグビーワールドカップ2023プールDの試合で、Henry Arundell5トライを挙げ、覚悟を決めたチリの出足をくじき3勝目を決めた。71-0というスコアは、出場停止のキャプテンOwen Farrellの復帰による喜びを一層高めた。

20分の間、ロス・コンドレスは白いジャージーのイングランドの波状攻撃を凌いだが、ポスト前でのスクラムからFarrellのパスがArundellに通りこう着状態を打破した。

イングランドのフロントローTheo DanおよびBevan Roddは、再び楽に決めたArundell2トライ目の前後でトライに成功した。しかし、フルバックのMarcus Smithがキックし自らボールを拾う卓越した技術からのトライは、前半イングランドによるトライの中でもピカイチであった。

ハーフタイム後、イングランド最初のトライの要はセットプレーであった。ラインアウトからDanにボールを出すと、走り込んで自身の2トライ目を決めた。20歳のArundellはさらに3トライを追加すると、この試合4つ目は爽快なチップ・アンド・チェイスで決めた。イングランドが洗練されたパフォーマンスをみせ、SmithJack Willisもトライを挙げた。

チリは、930日ナントでアルゼンチンと対戦し、初のラグビーワールドカップのプール戦を終了する。

当然ながら、Mastercardプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたArundellは、驚くべきトライ獲得数はチームメイトのおかげだと話した。

「ありきたりですが、皆のおかげです。」と、どうやってこの功績を手に入れたのか語った。「これらのトライの多くは、最後一押しで決めたモノです。その前にお膳立てしてくれて、インサイドの選手が賢くワイドにボールを出したわけです。彼らがしてくれたことに感謝しています。」

チリのキャプテンMartin Sigrenは、この重い敗北を「厳しい教訓」だと受け止めた。

4年前、カナダとアメリカ相手に同じような結果でした。ブラジルにも負けていました。あれから4年経ち、私たちを見てください。ここに立っています。このことを覚えておかなくてはなりません。今後も取り組み続けていれば、もしかしたら4年後の結果は違うものになるかもしれません。」

ラグビーワールドカップ・デビューを果たしたFarrellは、「楽しみました。代表のシャツを着るのは、いつも素晴らしい気分です。今日のような試合ぶりを見せ、そして時に良いラグビーがプレーできると、楽しいのです。」

「入ってきた選手のエネルギー、チームとしてプレーするエネルギーを感じました ー 多くの選手が交代で入ると、個人プレーになりかねないですが、これは私たちにとって大きな前進です。

変化に富んだものがお見せできたと思います。ここからスイッチが入ると良いのですが。」

SigrenのヘッドコーチPablo Lemoineは、結果に「それほどがっかりしていない」と言い、ラグビーをプレーする国々の間の隔たりを指摘した。

「それが現実です。」と語った。「それが、現在ラグビー界で現実に起こっていることです。私たちは、過去ワールドカップで戦ったことはありません。私たちはここに来て、この催しの一部になっていますが、このレベルの試合はプレーできないのです。

ワールドカップの開催サイクルの(4年の)期間で、このようなレベルの試合をしたことはありません。その状況が変わることを願っています。ラグビー、そしてサポーターにとって良いことではないからです。」