• 女性を前面に押し出したゲーム全体の成長を図るワールドラグビーの戦略
  • WXVがラグビーワールドカップ2025に向けたフィールド内外の水準の向上に貢献
  • 2023年10月と11月に第一回大会開催。18チームが3つのレベルでデビュー大会に臨む
  • WXVの上位2レベルの大会はニュージーランドと南アフリカで開催
  • Mastercardとキャップジェミニ、そしてGallagherが大会のパートナーに決定
  • ゲームの変革を目指す大会。その活力と独特なスタイルを反映し活気に満ちたブランドロゴ
  • WXVは、地区大会からラグビーワールドカップの頂点へと進む新たな大会パスウェイの礎となる

ワールドラグビーは、エリート女子ラグビーの競争力や普及力、そしてインパクトの強化を目指す新たな国際大会「WXV」の第一回目の開催地と大会日程を発表し、活気に満ちたブランドロゴを公開しました。

2023年10月にスタートするWXVの明確な使命は、ラグビーワールドカップ開催までの間に国際試合のプラットフォームを提供することで、女子15人制ラグビーの知名度と競争力、そしてラグビーの影響力と価値を高め、ゲーム全体を成長させることです。重要なこととして、参加チームの国際試合の試合数を2倍に増やし、ワールドラグビーの「アクセラレート」プログラムと組み合わせることで、ラグビーワールドカップ2025とそれ以降における女子ゲームの水準を向上させます。

活気に満ちたブランド、活気に満ちた開催地

ワールドラグビーは、この大会を表現する新たなブランドロゴを発表しました。このブランドロゴは、現代の女子ラグビーが放つエネルギーやスタイル、そして個性を反映したフレッシュでユニークなビジュアルアイデンティティです。このブランドロゴは、敢えてWXVに独自のブランドプラットフォームを提供し、女子ラグビーのファンや新たなオーディエンスとつながりを作り、従来のワールドラグビー主催大会ブランド群とは異なる大会として展開します。

ブラックファーンズがチャンピオンに輝き、記録破りの大会となったラグビーワールドカップ2021の開催地としてその熱気が冷めやらないニュージーランドが、トップレベル大会である「WXV1」の開催地に決定し、10月21日、28日、11月4日の3回の週末に、世界のトップチーム6チームを迎えることになりました。

一方、南アフリカのケープタウンでは、セカンドレベルの「WXV 2」が開催され、10月14、21、28日の週末に6チームを迎えて試合が行われます。両大会ともクロスプール方式で行われます。試合日程やチケット情報などは追って発表されます。

予選プロセスに勢いがつく中、現時点でWXV1にイングランド、フランス、ウェールズ、WXV2にスコットランド、WXV3にはアイルランドが出場することが決定しています。

ワールドラグビー・ パシフィック4シリーズ 2023はWXV 1の残り3チームとWXV 2の1チームを決定することになっており、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、米国がオセアニア地区と北米地区の上位についたチームと対戦します。

残りの出場枠は地区予選で決定。5月からアフリカ、アジア、オセアニアの大会がそれぞれマダガスカル、カザフスタン、オーストラリアで行われ、一方、ブラジルとコロンビアはプレーオフ2戦でWXV 3の南米代表枠を競います。第3レベルのWXV 3は、WXV 2と同じ週末に開催を予定しています。観客動員や普及力、そしてインパクトを最大限に高めるため、開催地は参加チームが明らかになった時点での決定となります。

WXVは、パートナーであるMastercard、キャップジェミニ、Gallagherの協賛を受けています。ワールドラグビーも、出場チームを16チームに拡大したラグビーワールドカップ2025イングランド大会開催に向けたサイクルの最初の2年間で、数百万ポンドの資金を投入しました。2025年には参加者全員を対象にした包括的なレビューを行い、ハイパフォーマンスの目標に対するWXVの持続的貢献度について確認します。そしてワールドラグビーは、国際ラグビーにおける持続可能なグローバルカレンダーの策定を進めます。

ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べています。「私たちは、ニュージーランドで開催された壮大なラグビーワールドカップ2021で、女子ゲームの進歩を加速させるという誓いを立てました。そして今日、WXVの第1回大会の日程と開催地が決定し、新たなマイルストーンを刻むことができました。」

「ラグビーの世界的成長を目指す私たちの戦略を女性と少女たちが主導する中、この大会は、イングランドで開催される16チーム参加のラグビーワールドカップ2025、2029年のオーストラリア大会、そして2033年のアメリカ大会に向けて、ラグビーの普及力とインパクトを高め、女子国際ラグビー全体の競争力を高めることになるでしょう。」

ワールドラグビーの女子ラグビー担当チーフ、サリー・ホロックスも次のように加えました。「WXVは、ウィメン・イン・ラグビーの世界的育成を加速させる戦略の柱における重要なフラッグシップ大会となります。WXVは、単なるワールドクラスの大会ではなく、エリート女子ラグビーの浸透力と競争力、また価値を高め、より広範囲でラグビーを成長させ、新たな国の新たなオーディエンスにこのスポーツを披露するための手段であり、意思表示です。」

「私たちは今、拡大版となるラグビーワールドカップ2025イングランド大会までの3年間を疾走している最中です。WXVによって、世界のトップチームが、毎年、これまでにない回数の試合を持続的に行うことができ、また、透明性の高い競技経路を確保してパフォーマンスを向上させます。」

「加えて、私たちの参加チームとの関係は単なるイベントオーナーではありません。私たちはパートナーであり、サポーターであり、投資家でもあります。『アクセラレート 』プログラムは、フィールド内外で女子ゲームを前進させるため各チームを支援するプログラムであり、ラグビーワールドカップ2025だけで実施する短期的なものではなく、2033年のラグビーワールドカップまでを見据えての変革を目指す長期的な取り組みです。」

ニュージーランドラグビーCEOのマーク・ロビンソンは次のように述べています。 「昨年開催されたラグビーワールドカップは、私たち国民を統合し、感動を呼び起こしました。私たちは、アオテアロアが女子ラグビーに寄せる情熱と楽しさを目の当たりにしました。今回、ここニュージーランドでWXV 1の初回大会を開催することを発表でき、とても嬉しく思っています。この大会は、女子ラグビーの最高峰を身近で観戦できる機会を提供するものです。」

「ブラックファーンズは、テストマッチ(国際試合)を合計7試合行うこととなり、そのうち4試合はホームでの開催となります。チームにとって、チャレンジングでありながらエキサイティングなスケジュールとなります。ニュージーランドが再び国際的な女子ラグビーの中心地となり、ニュージーランドの人々が女子スポーツを応援してくれることを楽しみにしています。」

 南アフリカの女子ラグビー担当ラグビーハイパフォーマンスマネージャー、リン・キャントウェルも、次のようにコメントしています。「ワールドラグビーが、世界のトップ18チームがより競争力のある試合を行えるような大会を設計し、資金を提供したことは、女子ラグビー界にとって非常に大きなことです。」

「WXV 2の初回大会の開催地となり、大会参加チームをお迎えできることを本当にうれしく思います。南アフリカ全土で女子ゲームを売り込みたいと考えており、大会をホームグラウンドで開催できることは、潜在的なファンやプレーヤーの多くにゲームを届けることができます。」

「また、この大会によって南アフリカ代表チームは、レベルの高い国際試合を、毎年少なくともさらに3試合行うことができるようになります。今回は、次のラグビーワールドカップ予選サイクルとなる2024年シーズンへの良い準備となります。試合数が増えることで競争力が増し、世界ランキングの向上も期待できます。」

WXV 1

WXV 1は6チームで構成され、クロスプール方式で行われます。参加チームは、女子シックスネーションズ(ヨーロッパ)の上位3チームと、ワールドラグビー・パシフィック4シリーズ(ラグビー北米/オセアニア)の上位3チームとなります。各チームは3試合を行います。最初の2年間は降格・昇格はありません。

WXV 2

WXV 2も6チームで構成され、クロスプール方式で行われます。2023年大会の参加チームは、ヨーロッパから2チーム、パシフィック4シリーズから4位のチーム、そしてオセアニア、アジア、アフリカからそれぞれ1チームとなります。

各シーズン終了時にWXV 2大会で6位となった地域はWXV 3に降格します。

WXV 3

WXV 3もクロスプール方式で行われ、ヨーロッパから2チーム、アジア、オセアニア、アフリカ、南米からそれぞれ1チームの計6チームが参加します。WXV 3の優勝チームの地域はWXV 2に昇格し、最下位チームはその年のWXV最終戦の翌月曜日にCapgeminiが提供するワールドラグビー女子ランキングによる次点チームと対戦することになります。