南アフリカのステレンボッシュで行われた4月28-39日のチャレンジャーシリーズ第2戦で、女子は南アフリカが決勝でベルギーを17-14で下して第1戦に続いて連勝。12番目のコアチームとして、来季のHSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2024への出場権を獲得した。

 決勝で、今大会の開催国の南アフリカはAyanda MalingaとSizophila Solontsiのトライで12-0のリードで前半を折り返したが、後半に入ってベルギーが反撃に出た。

一週間前に当地で行われた第1戦を制した南アフリカを2戦合計で上回るためには、ベルギーは44点以上で勝たなければならないが、Cecile Blondiauの2トライで追い上げ、Nele Pien選手が2本目のコンバージョンを決めて試合終盤に14-12とひっくり返した。Blondiau選手はこの週末のトライ数を12として、第2戦大会の得点ランクトップに立った。

しかし、南アフリカも譲らず、最後にElizabatha Janse van Rensburgがトライを決めて地元ファンの前で17-14と競り勝ち、ワールドシリーズ昇格を手にした。

 南アフリカは今大会パラグアイ(29-0)、マダカスカル(19-5)、タイ(38-0)に3連勝でプールDを首位突破すると、準々決勝でコロンビアに31-0、準決勝でチェコに24-0で勝って決勝へ進出していた。

 一方のベルギーもプールEでパプアニューギニア(43-0)、コロンビア(12-5)、チェコ(19-5)と3連勝で8強入り。香港チャイナ(40-5)、中国(22-5)と次々に破って決勝に進んでいた。

 南アフリカ主将のMathrin Simmersは、「今のこの気持ちをどう言えばいいのか、言葉が見つかりません。とてもハッピーです。選手みんなが個性を出して戦いました。来季のワールドシリーズでのプレーに、みんな、心を躍らせています。世界最高のチームと戦えるのですから」と喜びを語った。

女子の3位はチェコに31-15で勝利した中国。5位は香港チャイナに24-10と勝利したポーランドだった。7位はパラグアイに24-0で完封勝ちのコロンビアで、タイはマダガスカルに22-14で勝って9位に入り、メキシコはパプアニューギニアを24-10で下して11位で大会を終えた。

 

トンガはチャレンジャーシリーズ総合優勝

 男子の決勝ではベルギーが第1戦大会勝者のトンガに28-26と競り勝って第2戦大会に優勝したものの、2大会合計ではトンガがトップをキープ。チャレンジャーシリーズ2023を制して、来季ワールドシリーズ出場権を争うHSBCロンドンセブンズ(5月20-21日)のプレーオフ挑戦権を得た。

 トンガはプール初戦でジャマイカに52-19と快勝も、2戦目でチリに19-22と惜敗。3戦目でイタリアに49-21で勝利して2勝1敗の成績でプールAをチリに次いで2位で通過。準々決勝で香港チャイナを33-12で下し、準決勝でドイツを33-26で退けて決勝へ進出した。

 対するベルギーもプールCでは3勝の香港チャイナに次いで2勝1敗で2位通過。ジンバブエに24-5、パプアニューギニアに28-19で2連勝したが香港チャイナに0-17で敗れた。しかし準々決勝ではウガンダに12-7、準決勝でチリに17-14で競り勝ってトンガとの決勝へ進んだ。

 30日の決勝、第1戦準決勝の雪辱を期すベルギーは開始2分でTimothe RifonのトライとVinent Hartのコンバージョンで先制。トンガもLaulea Mau のトライとAtieli Pakalaniのコンバージョンで追いついて7-7とした。しかし、直後にトンガはイエローカードで一人少なくなり、その間にベルギーが2本のトライを挙げて前半を21-7で折り返した。

 後半、トンガはJoshua Tuipulotuとコンバージョンで7点を返すが、ベルギーがGaspard Lalliのこの日2本目のトライとコンバージョンで28-14と突き放す。

粘るトンガはそこからSione TupouのトライとPakalaniのコンバージョンで7点差に追い上げ、試合終了間際にJohn Tapuelueluがインゴールで押さえて2点差と詰めた。だが、最後にPakalaniのコンバージョンは決まらず、万事休した。

なお、男子3位はドイツに19-12と競り勝ったチリだった。

 ベルギーのLalli主将は、「しっかりフォーカスして決勝に臨んで何かが起こると信じていた。今日はすべて上手くいって、相手が反撃に出ても最後にアクションを起こして勝つことができた。トンガがシリーズを制したことは嬉しく思うが、僕らのチームのハードワークが報われて、チームのことを誇らしく思う」と述べた。

 トンガのPakalaniは、「決勝では残念ながら勝てなかったが、チームと、この2週間の全員の努力を誇らしく思う。僕らの目的は(プレーオフを行う)ロンドン大会への出場権を獲ることで、それは達成できた。みんなよくやったと思う。国に戻ってこの2週間の大会を見直して、ロンドン大会へ向けて改善できるところは改善していきたい」と語った。

 ロンドンで開催されるプレーオフで、チャレンジャーシリーズ勝者のトンガはHSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2023の12位から14位までの3チームととともに、来季ワールドシリーズでの12番目の出場枠をかけて戦う。

プレーオフに参戦する他の3チームは、5月12-14日にトゥールーズで行われるワールドシリーズ第10ラウンドの結果を受けて決定する。

現在9ラウンドまでを終えて、シリーズ残留となる11位はシンガポール大会で盛り返したウルグアイ(勝ち点49)。12位はスペイン(48)で、13位ケニア(37)、14位カナダ(24)、15位日本(16)と続く。トゥールーズ大会終了時点で15位のチームは自動降格となる。