男子競技では、コアチーム自動降格の危機に面している男子日本はプールB第1戦でシリーズ総合2位のアルゼンチンに12-31、第2戦も南アフリカに12-40で敗れ、2連敗からのスタートとなった。

先週末のロサンゼルスで今季2度目の決勝進出で1月のハミルトン大会優勝に次ぐ準優勝を遂げているアルゼンチンは、バンクーバーでもパワーと切れのあるプレーを披露。日本戦ではMarcos Moneta、Luciano Gonzalez、Tobias Wadeの3選手が試合開始から次々とトライを重ねて19-0とリードした。

日本は石田吉平が前半6分に1トライを返したがアルゼンチンの勢いが落ちることはなく、後半もTomas Elizaldeと France Rossettoが5点ずつ加点。日本は終了間際に得たペナルティからの展開で石田大河がトライをあげ、コンバージョンも成功させて7点を獲ったが12-31で敗れた。

第2戦の相手の南アフリカはフランスとシーズン勝ち点86で並ぶ2位タイ。初戦をフランスと19-19で引き分け、勝利が必要な日本戦では序盤から巧みなハンドリングとフットワーク、パワフルな走りで圧倒。Siviwe Soyizwapiが2トライ、Christie Grobberlaar、Impi Visser、Ricardo Durtetee、Noegh Haywardが次々とトライをマーク。日本は10分に野口宜裕、11分に谷中樹平が抜け出してトライを決めた。

日本に快勝したアルゼンチンはフランスにも21-12で勝って2勝でプールB首位スタートだが、南アフリカはフランス戦では0-19ビハインドからRicardo Duartteeの1トライとSiviwe Soyizwapiの2トライで追い上げ、最後にDuartteeが2本目のコンバージョンを成功させて19-19のドローに持ち込んだ。2日目に日本はフランスと、アルゼンチンは南アフリカと対戦する。

 

番狂わせを演じたウルグアイ、カナダ

ニュージーランドは直近4ラウンド連続で決勝進出し、シドニーとロサンゼルスを制して2大会連勝中で、バンクーバーでも好調を維持。アメリカに52-0の完封勝利を収めると、スペインには17-7で勝って2勝でプールA首位に立った。

アメリカは第2戦でシリーズ総合5位のサモアに14-12で競り勝って2位につけ、アメリカ、サモアが1勝1敗で、スペインが2敗で4番手。2日目にニュージーランドはロサンゼルス大会プール戦で敗れたサモアと、アメリカはスペインと8強入りを懸けて戦う。

初日最大の番狂わせを演じたのはプールCのウルグアイだ。オリンピック2大会連続制覇のフィジーに17-14の逆転勝ちでフィジーから史上初となる勝利を挙げた。

そのウルグアイに45-5、ケニアに26-12で勝ったイギリスは2勝でプールC首位に立った。フィジーはケニアに31-12で勝っており、ウルグアイとともに1勝1敗とした。2日目にイギリスはフィジーと、ウルグアイはケニアと対戦する。

プールDではアイルランドがカナダに35-5、チリに50-7と大勝。しかし、初戦でチリに36-12と勝利したシリーズ6位のオーストラリアだったが、第2戦でカナダに12-29と敗れる波乱が発生。総合14位でシリーズ残留争いから脱出を目指すカナダは、自国ファンの前で大きな1勝を勝ち取った。

 

女子はニュージーランド、オーストラリアなど5チームが2勝スタート

男子と合同開催となったバンクーバーで女子もスピードやスキルの高いプレーを披露。なかでもシリーズ総合トップに立つニュージーランドはコロンビアに60-0、イギリスに43-7と2試合連続での快勝で、プールAのトップに立った。

プールBは昨季シリーズ覇者のオーストラリアも2連勝のスタートで、開幕戦で日本に26-7で勝利すると、スペインに48-0で完封勝ちを収めた。

1月のハミルトン大会とシドニー大会でそれぞれ6位、8位と健闘を見せた女子セブンズ日本代表だったが、この試合でシリーズ通算250試合出場を達成したCharlotte Caslikにトライを許すなど前半で3トライを許し、Maddison Leviには2トライを決められた。日本は12分に須田倫代が1トライ&コンバージョンを返したが、それまでだった。

日本は第2戦でフランスと対戦し、相手のパワーとプレッシャーに苦戦したが、前半4分に大谷芽生が抜け出してトライを返し、同点にした。しかし、フランスもすぐに反応して、Chloe Jacquet、Jade Ulutuleが加点して前半21-7リードを追う形に。ハミルトン大会では日本が勝利を収めた相手だったが、前に出る圧力に押された。フランスには後半にも3トライを決められて敗れた。

2連敗でプールB4位に沈む日本だが、大会2日目にはスペインと対戦する。

プールCではアイルランドとアメリカがともに2勝をマーク。アイルランドはカナダに28-7、ブラジルに31-7と快勝。アメリカもブラジルに20-7、カナダには17-12で競り勝った。

大会2日目にはプール戦残りの試合が行われ、オーストラリアと4位のフランス、ニュージーランドと総合6位のフィジー、3位のアメリカと5位アイルランドなど上位陣同士による好カードの対戦が予定されている。

今季は男女とも来年のパリ・オリンピックの予選を兼ねており、シリーズ最終上位4チームにオリンピック出場権が与えられる。