「2019年ラグビーワールドカップ以降、いつか日本でプレーしたいと思っていた」

 イングランド・プレミアシップのセールシャークスから横浜に加入が決まったデクラーク選手は、そうコメントした。

 寝る酢プロ糸出身の30歳SHは、身長170㌢、体重88㌔と小柄な体躯にトレードマークの長髪をなびかせて、アグレッシブでパワフルなプレーを披露する。

2019年大会ではイングランド代表との決勝を含めて5試合に出場し、南アフリカの3大会ぶり通算3度目の優勝に貢献した。その記憶に残る日本大会を含めて、デクラーク選手は2016年の代表デビューから今日まで36キャップを保持する。

デクラーク選手の日本行きはかねてより噂されていたが、横浜への加入が今回正式に決定。日本でのプレーを望んでいたクラーク選手は、「(願いが)現実のものとなって、チームメイトやコーチ陣の輪に加わるのが待ち遠しいし、大きなインパクトを与えられたらと思っている」とコメント。

「日本の文化は素晴らしいし、僕のパートナーとチームメイト、日本のラグビーファンと一緒に過ごす、すべての時間を楽しみにしている」と述べている。

 横浜は今季、創設1年目となったリーグワンでは10勝6敗で6位。上位4チームによるプレーオフ進出に絡みながら、あと一歩及ばなかったが、チームは2019年大会で日本のベスト8入りに貢献したSO田村優選手を擁しており、デクラーク選手との連携はチームにとって新たな魅力だ。

また、デクラーク選手と同郷の南アフリカ出身では、スーパーラグビーのセスタン・プロヴィンスやストーマーズなどで活躍したFBエスピー・マレー選手とFLコーバス・ヴァンダイク選手が在籍している。

マレー選手はプレースキック成功率92.1%(PG10本中8本、コンバージョン28本中27本を成功)をマークして今季のリーグ年間ベストキッカー賞を獲得。ファンダイク選手は15試合出場で6トライを挙げ、リーグの年間ベストフィフティーンに選出された。

 チームを率いる沢木敬介監督は、「デクラーク選手の入団を心から歓迎する。イーグルスが目指す “Exciting & Quality Rugby” を体現してくれると確信している。プレーはもちろん、あらゆる面でトップクラスのロールモデルとなり、チームの基準を引き上げてくれると思う」と述べている。