5月1日のフィジー代表とのテストマッチ第1弾で28-14の逆転勝利を収めた女子日本代表は、6日にはオーストラリアンバーバリアンズとブリスベンで対戦。前後半で2本ずつのトライを奪うなど24-10で勝利を収め、2連勝の勢いを得てオーストラリア代表とのツアー最終戦に臨む。
女子15人制日本代表の試合登録メンバーは、フィジー戦を戦ったメンバーを中心に編され、1番から8番、11番から14番までは変わらない。フィジー戦でトライを決めたFL齊藤聖奈選手、CTB古田真菜選手も名を連ね、フィジー戦で初キャップを獲得したWTB松田凛日選手も引き続き11番で出場する。
9番、10番にはバーバリアンズ戦でそれぞれSHとFBを務めた津久井萌選手と大塚朱紗選手を起用。津久井選手はフィジー戦のリザーブに入りながら出場がなかったため、オーストラリア戦が今遠征初のテスト戦出場となる。また、ここまで出場機会がなかった庵奥里愛選手が15番に入る。
リザーブも16番から19番まではフィジー戦と同じ顔触れで、16番を付ける小牧日菜多選手と17番の鈴木実沙紀選手、フィジー戦に出場機会のなかった細川恭子選手はバーバリアンズ戦でトライを挙げて、10日のテストマッチには22番でのメンバー入りとなった。
また、バーバリアンズ戦でSOを務めた安尾琴乃選手がリザーブに入り、初キャップ獲得の機会を待つ。
オーストラリアとはレスリー・マッケンジー女子日本代表ヘッドコーチが就任後初の遠征となった2019年夏に対戦し、5-34、3-46と2連敗に終わった。今回はそれ以来の顔合わせで、この2年間のチームの進化をチェックする機会でもある。
サクラフィフティーンはバーバリアンズ戦の直前に、マッケンジーヘッドコーチと選手3人が新型コロナウィルス陽性と診断されたため、試合メンバーの変更を迫られ、選手によっては普段とは異なるポジションでプレーするなどの対応を迫られたが、そのなかで前半は相手を無得点に抑えて24-10で勝利を挙げた。
ルイーズ・ダルグリーシュ女子日本代表アシスタントコーチは、「私たちには適応力の高い選手が揃っており、今日に限らず、柔軟性を持って状況に対応することが、選手たちに十分落とし込めていると実感できた」と選手たちを評価した。
ゲームキャプテンを務めた鈴木選手も、「一人ひとり、メンタルがタフになってきている。こういう状況でも戦えることを強みにしようとやってきた。2試合に勝利できて、やってきたことが発揮できている、勝ち方を出すことができたと思う」と取り組みの成果が出ていると話す。
遠征最後のオーストラリア戦へ向けても、鈴木選手は「最後の試合も、ディテールにこだわってやれば勝機はあると思っている。勝ちに行きたい」と力強く語った。
最新の世界ランキングではオーストラリアは5位、日本は12位。
女子日本代表は10月にニュージーランドで開幕するラグビーワールドカップで、カナダ、アメリカ、イタリアとプールBで、オーストラリアはプールAでニュージーランド、ウェールズ、スコットランドと対戦することが決まっている。
女子15人制日本代表 オーストラリア戦試合登録メンバー:
1南 早紀*(横河武蔵野アルテミスターズ、20キャップ)
2永田虹歩(国際武道大学女子ラグビー部、4)
3左高裕佳(弘前サクラオーバルズ、7)
4玉井希絵(MIE PEARLS、8)
5佐藤優奈(東京山九フェニックス、5)
6齊藤聖奈(MIE PEARLS、27)
7長田いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、11)
8マテイトンガ・ボギドゥラウマイナダヴェ(MIE PEARLS、12)
9津久井 萌(横河武蔵野アルテミスターズ、16)
10大塚朱紗(RKUグレース、5)
11松田凛日(日本体育大学ラグビー部女子、1)
12中山潮音(横河武蔵野アルテミスターズ、4)
13古田真菜(ブランビーズ/東京山九フェニックス、10)
14名倉ひなの(横河武蔵野アルテミスターズ、6)
15庵奥里愛(MIE PEARLS、4)
16小牧日菜多(日本体育大学ラグビー部女子、2)
17鈴木実沙紀(東京山九フェニックス、26)
18ラベマイまこと(ブランビーズ/横河武蔵野アルテミスターズ、12)
19高野眞希(横河武蔵野アルテミスターズ、13)
20吉村乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/立正大学ラグビー部、1)
21安尾琴乃(BRAVE LOUVE、-)
22細川恭子(MIE PEARLS、4)
23今釘小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/立正大学ラグビー部,5)
注:* はキャプテン、所属のあとの数字はキャップ数