南アフリカで行われるラグビーワールドカップ・セブンズ2022を今年9月に控えて、ワールドシリーズのコアチームから外れ、コロナ禍で国際試合もままならない時期が続いたサクラセブンズにとって、今回のラングフォード大会への招待参加は貴重なチェックポイントとなった。

2020年1月以来のワールドシリーズの舞台に、昨夏の東京オリンピック終了後から指揮を執る鈴木貴士ヘッドコーチの下で参戦した日本は、30日のプール戦でアイルランドと対戦。大会3位となった相手に永田花菜選手がトライを決めたが7-22で敗れ、続く第2戦でフランスに5-41、第3戦ではブラジルに12-38と敗れてプール戦を4位で終了し、翌日の順位決定戦へまわった。

サクラセブンズはそこで、ニュージーランド、アメリカ、フィジーに3連敗でプールCの4位となったイングランドと対戦。開始早々にJade Shekells選手に先制を許し、6分にも追加点を与えたが、前半終了間際に原わか花選手がトライを返し、永田選手のコンバージョンも決まって7点差に詰めて後半へ折り返したが、押し込まれる展開で守備の時間が続き、追加点を許して7-29で敗れた。

11位決定戦に臨んだ日本は、ゲスト参加のメキシコと対戦。前半2扶の大谷芽生選手のトライを皮切りに、梶木真凜選手、平野選手らが次々と加点し、永田選手はこの試合でトライ2本、コンバージョン4本を決めてサクラセブンズの45-0の快勝に貢献。最終戦の勝利で日本は11で終了した。

今大会でトライ4本を含めて22得点をマーク。チーム最多得点者となった永田選手は、「約2年ぶりにワールドシリーズに参加できて大変うれしかった。今大会の結果をしっかりと受け止めて、次に繋げられるようにがんばりたい」とコメントした。

平野選手は、「悔しい結果に終わってしまったが、良いシーンもあったし、たくさんの課題や世界での自分たちの位置づけも再確認することができた」と振り返った。

サクラセブンズ主将は、「世界で勝つために、やるべきことがまだまだたくさんある。ワールドカップやアジア競技大会を控えているので、この大会で明らかになった課題をしっかりと克服して次に繋げていく」と話して前を向いた。

 なお、2022年のワールドシリーズ第5戦となるラングフォード大会の優勝は、決勝でニュージーランドに21-17で競り勝ったオーストラリア。今季のシリーズで第3戦のマラガ大会で3位になった以外の4戦で優勝し、総合ランキング1位を独走している。

オーストラリアは準決勝ではアイルランドに26-5で勝利し、ニュージーランドはフランスに26-14で勝利して決勝に進んでいた。3位は、総合ランキング2位のフランスに22-14で勝ったアイルランドだった。アイルランドは総合ランキング5位につけている。

 

 

サクラセブンズ女子7人制日本代表

HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2022

ラングフォード大会登録メンバー

1 中村知春(ナナイロプリズム福岡)

2 小笹知美(ナナイロプリズム福岡)

3 梶木真凜(自衛隊体育学校)

4 三枝千晃(北海道バーバリアンズディアナ)

5 水谷咲良(東京山九フェニックス)

6 大谷芽生(立正大学ラグビー部)

7 平野優芽*(ながとブルーエンジェルス)

8 松村美咲(関東学院六浦高校ラグビー部)

9 原わか花(東京山九フェニックス)

10 永田花菜(日本体育大学ラグビー部女子)

11 小出深冬(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)

12 矢崎桜子(横河武蔵野アルテミ・スターズ)

13 吉野舞祐(日本体育大学ラグビー部女子)

注:*はキャプテン