ゴールドコーストでのフィジー代表(5月1日)、オーストラリア代表(5月10日)とのテストマッチ2試合に、オーストラリア・バーバリアンズ(5月6日、ブリスベン)との対戦が予定されている今回の遠征に、レスリー・マッケンジー女子代表ヘッドコーチが選出したメンバーは37人(FW23人、BK14人)。5キャップ以下の選手が14人、ノンキャップ選手10人を含んだ若手主体の編成となった。

 ブランビーズでプレーするPRラベマイまこと選手とCTB吉田真菜選手も選出され、現地で合流する。一方で、イングランドでプレーするPR加藤幸子、CTB小林花奈子、SO山本実の3選手は、シーズンの佳境を迎えて所属クラブでのプレーを優先させて今回はメンバーから外れた。

 代表戦経験が多い選手としては、バックローの齊藤聖奈選手(26キャップ)と鈴木実沙紀選手(25キャップ)が昨秋の欧州遠征に続いて選ばれ、キャプテンはこれまでと同様にPR南早紀選手が務める。

 代表デビューを目指すノンキャップ選手のなかには、これまで主に女子セブンズ日本代表でプレーしてきたCTB/WTB松田凛日選手も名を連ねた。松田選手は昨年夏の東京オリンピックの代表メンバーに選出され、その後の負傷で大会を見送った経緯がある。今回は15人戦で秋のワールドカップ代表入りを目指す。

 マッケンジーヘッドコーチは、「テストマッチでは勝つことを目指す。3試合のバリエーションがあるのはラッキーで、若手を使える機会」と話し、バーバリアンズとの試合を含めた3試合で多くの選手を起用する可能性を示唆した。

フィジー代表とは日本は2016年12月のラグビーワールドカップ2017年大会のアジア予選で対戦して以来の顔合わせで、マッケンジー体制では初対戦となる。

サクラフィフティーン指揮官は、「フィジーはここ数か月、男子と一緒に準備している。我々にとってチャレンジになるが、コンテストを楽しみにしている」と話す。

また、オーストラリア代表とは現体制の初遠征となった2019年7月以来の顔合わせで、前回5-34、3-46のスコアで連敗した相手との対戦で、現状チェックの機会になる。

今回、若手が多い編成となったことについて日本代表指揮官は、「ワールドカップまで強度の高い準備をする機会が少ないので今回の遠征に連れて行く。本大会では長い期間をチーム過ごすので、海外での生活に慣れることもポイントの一つ」として、国際試合のインテンシティや海外での生活環境を経験させる狙いに言及。プレーの面でも「練習でやっていることを試合で実戦できるか。選手たちが要求をこなしてくれればうれしい」と話している。

 女子日本代表チームは4月19日に日本を発ち、5月1日のテストマッチ初戦まで約10日間、現地で練習を行う。

 

 

女子15人制日本代表オーストラリア遠征メンバー:

FW

PR―小牧日菜多(日本体育大学ラグビー部女子、1 cap)、左高裕佳(弘前さくらオーバルズ、6)、南 早紀*(横河武蔵野アルテミ・スターズ、19)、ラベマイまこと(ブランビーズ/横河武蔵野アルテミ・スターズ、11)

PR/LO―西村 澪(日本体育大学ラグビー部女子、-)

HO―公家明日香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、-)、谷口琴美(MIE PEARLS、①)

永田虹歩(国際武道大学女子ラグビー部、3)

HO/Back row-地蔵堂萌生(日本体育大学ラグビー部女子、-)

LO―川村雅未(RKUグレース、-)、佐藤優奈(東京山九フェニックス、4)、高野直希(横河武蔵野アルテミ・スターズ、12)、玉井希絵(MIE PEARLS、7)、吉村乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/立正大学ラグビー部、1)

Back row―伊藤優希(MIE PEARLS、8)、向來桜子(日本体育大学ラグビー部女子、-)、齊藤聖奈(MIE PEARLS、26)、鈴木実沙紀(東京山九フェニックス、25)、永井彩乃(YOKOHAMA TKM、5)、長田いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、10)、畑田桜子(日本体育大学ラグビー部女子、-)、細川恭子(MIE PEARLS、4)、マテイトンガ・ボギドゥラウマイナダヴェ(MIE PEARLS、11)

BK

SH—阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、5 caps)、津久井 萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ、16)

SO—今釘小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAI/立正大学ラグビー部、4)、大塚朱紗(RKUグレース、4)、安尾琴乃(BRAVE LOUVE、-)

WTB-磯貝美加紗(ながとブルーエンジェルス、-)、名倉ひなの(横河武蔵野アルテミ・スターズ、5)

CTB/WTB—黒木理帆(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA、10)、松田凛日(日本体育大学ラグビー部、-)

CTB―中山潮音(横河武蔵野アルテミ・スターズ、3)、古田真菜(ブランビーズ/東京山九フェニックス、9)

FB—庵奥里愛(MIE PEARLS、4)、西村蒼空(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/立正大学ラグビー部、-)、平山 愛(自衛隊体育学校PTS、3)

注意:* はキャプテン

 

試合日程

5月1日 フィジー代表

5月6日 オーストラリア・バーバリアンズ

5月10日 オーストラリア代表