- コンタクトの変更、体重によるバンド別の試合、タックルの高さを低くするなど、アクセシビリティをさらに向上させた新たなコミュニティ向け競技規則のバリエーションを発表
- この競技規則のバリエーションには、選手の人数、試合時間、ピッチの寸法、ボールの大きさなどに関する規則に柔軟性を加え、スクラム、ラインアウト、キックルールなどにもバリエーションを盛り込んだ
- コミュニティレベルのゲームにおける世界的統一性を促すため、各国の協会は2022年1月から、10種のメニューの競技規則バリエーションを導入することができる
- 「Game On Global(ゲームオン・グローバル)」の導入は、ラグビー参加の持続可能性を促進するためにワールドラグビーが最近発表した参加計画に沿ったもの
- 競技規則バリエーションの導入は任意であり、各国の協会がその一部または全部を採用することができる
- 一元的にモニタリングや調査を行い、その影響を評価する
ワールドラグビーと各国の加盟協会が本日発表した、コミュニティ向け競技規則に基づく任意のバリエーションプログラム「Game On Global」は、プレーヤーウェルフェアとアクセシビリティを中心に据えています。
Game On Globalの導入は、COVID-19収束後における持続可能なラグビーへの参加を加速させるためにワールドラグビーが最近発表した参加計画に沿ったもので、ラグビーをプレーヤーウェルフェアに関して最も進歩的なスポーツとして定着させるための変革戦略に沿っています。
Game On Globalは、国内でラグビーに参加している多数の参加者を対象に競技規則の改訂版を実施する能力を各国の協会に提供し、ラグビーの試合で得る体験の質向上と参加者の安全性を高めます。協会は、改訂版競技規則の条項を状況や目的に応じて選択することができます。
全協会が利用できる競技規則バリエーションは現在10種類あり、コミュニティレベルゲームにおける世界的な一貫性を推進します。2022年1月からワールドラグビーに加盟するすべての協会が、Game On Globalの原則をそれぞれの裁量で利用することができます:
競技規則のバリエーションの実施については一元的にモニタリングし、世界的な研究プロジェクトを行って傷害予防と全体的な参加における影響を評価します。
競技規則のバリエーションは、コミュニティー競技規則柔軟性ワーキンググループ*によって策定されました。1,800人以上からの回答を集めた試験的競技規則に関するワールドラグビー調査を行った後、2020年11月に設立されたこのワーキンググループは、ラグビーファミリーとつながる、というワールドラグビーの使命を受けて発足しました。
このワーキンググループには、加盟協会のコミュニティラグビーディレクター、ワールドラグビー理事会メンバー、ワールドラグビー・コミュニティラグビー委員会メンバー、ワールドラグビー・リージョンのスタッフ、執行役員が参加し、ゲームの楽しさや身近さを向上し、ラグビーというゲームの特徴を守り、コミュニティーラグビーに参加する成人参加者にとって意味のあるコミュニティー向け競技規則を策定するという課題が与えられました。
イングランド、ニュージーランド、ウェールズなど、すでに多くの国で優れた実践モデルが存在しており、ワールドラグビーのグローバルプロジェクトの開発にあたっては、これらのモデルをベースにゲームの他の分野にも拡大していくために、知識や専門性を共有しています。
ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べています。「コミュニティーゲームは、私たちのスポーツの心と魂であり、私たちの家の基礎をなすものです。本日は、各国の加盟協会が任意で採用できるコミュニティー競技規則バリエーションを導入するという、世界中のラグビーにとって画期的な日となりました。」
「私たちは常に世界のあらゆるレベルのラグビーファミリーと繋がり、耳を傾けています。本日の発表するこの具体的な成果は、世界中から1,800人以上の回答者を集めた調査から生まれたもので、イングランド、ニュージーランド、ウェールズの既存モデルをベースにしていることを嬉しく思います。このプロジェクトのグローバルな性質から得られる大きな利点は、協会間でベストプラクティスを共有し、世界のどこでプレーしていても理解できる一連のガイダンスをプレーヤーに提供できるということです。」
「本日発表された競技規則の改正は、ラグビーをよりアクセスしやすく、より持続可能でより安全、そして世界中のすべての人が参加できるようにするという、我々の長期的な目標の重要な要素となります。世界各国のラグビー場で見られる情熱、献身、そして楽しみこそが、我々が愛するゲームをすべての人のために進化させ、向上させ続ける決意の原動力となるのです」
ニュージーランドラグビーのコミュニティラグビー担当ゼネラルマネージャー、スティーブ・ランカスターは次のように述べています。「Game on Globalの開始をうれしく思います。参加率を向上させるためにゲーム体験を変えていくことができることは、ニュージーランドのラグビーコミュニティーにとって重要であり、選手にとっては、試合に出るためラグビー場に行ったのに人数不足で試合が中止となった、ということほど嫌なことはありません。2019年に国内版のGame Onを導入しましたが、これが非常に好評で、より多くの試合を実現するための重要なツールとなっています。Game On Globalは、世界の他の国でも同じようにゲームに良い影響を与えると確信しています。」
アジアラグビーのエイダ・ミルビーは次のように述べています。「ラグビー発展途上国や新興国が直面する最大の課題のひとつは、十分な数のプレーヤーを確保することです。多くの関係者の声を聞くことができたことは、ラグビーをより身近なものにする方法を模索する上で大きな助けとなりました。Game On Globalは、従来のフォーマットの精神を維持しつつ、ユニオンやクラブ、チームがそれぞれの環境に最適なバリエーションを導入できるようになっています。」
RFUラグビーディベロップメントディレクターのスティーブ・グレインジャーは次のように述べています。「新型コロナウィルスの感染拡大が起こったとき、私たちはすぐに競技規則の適応とGame On Globalの原則を導入し、さまざまな形式のゲームを可能にすることでプレーヤーを魅了しました。 プレーヤー、コーチ、マッチオフィシャルから多くの有益なフィードバックを受け、ワールドラグビーと協力してこれらの学びを共有し、構築することができました。 Game on Global 競技規則のバリエーションは、フルコンタクトゲーム以外の異なるラグビー体験を求めるプレーヤーを惹きつけ、維持することができる、異なるゲーム形式を提供するエキサイティングな機会を提供します。 ラグビーをプレーすることで得られる健康、ウェルフェア、社会的なメリットは広く認識されており、今回の競技規則のバリエーションによって、より多くの人々が様々なフォーマットやレベルのラグビーに参加することで得られるメリットを享受できるようになることを嬉しく思います。」
ウェールズラグビー協会のロブ・ブッチャー氏は次のように述べています。「世界のラグビーファミリーの一人一人が、新たな競技規則のバリエーションの導入によって得る機会をフルに活かせることに喜びを感じることは間違いありません。コミュニティーラグビーは、私たちの今後の戦略の中心となるものです。国際的なラグビー選手は、男女を問わず、誰もが草の根レベルでラグビーに触れることからトップへの道を歩み始めたのです。競技規則のバリエーションは全てオプション(任意)であり、それぞれの状況に合わせ好ましい規則を適宜採用することができます。
2022年1月からワールドラグビーのウェブサイト上で、Game On Globalの導入段階をサポートするためのリソースが提供されます。
*ワーキンググループのメンバー:
普及ディレクター
o スティーブ・グレイナー RFU
o スティーブ・ランカスター NZRU
コミュニティーラグビーコミッティーおよび/または理事
o ロブ・ブッチャー WRU
o マージョリー・エニヤ 南アメリカラグビー
o エイダ・ミルビー アジアラグビー
リージョン協会スタッフ
o ジェン・グレイ 北米ラグビー
o アダマ・バコウム アフリカラグビー
ワールドラグビーのスタッフ
o マーク・ハリントン チーフ・プレーヤーウェルフェア&ラグビーサービスオフィサー
o ドム・ランブルズ チーフ・コミュニケーションオフィサー
o ミヒア・ワーティー チーフ戦略オフィサー
o ジェイソン・ルイス ディレクター・オブ・パーティシペーション