日本代表の今秋の対戦予定が発表になり、10月23日には昭和電工ドーム大分でオーストラリア代表と対戦することが決まった。2019年ラグビーワールドカップ以来となる国内でのテストマッチの開催に、チームを率いるジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチは、「日本および世界中のブレイブブロッサムズファンの皆さまに歓迎していただける、素晴らしいニュース」と歓迎している。

 日本代表は、2019年日本大会でベスト8入りしたパフォーマンスで多くのファンを惹きつけたが、2020年は新型コロナウィルス感染症の世界的流行を受けて試合を行うことができなかった。

ジョセフヘッドコーチは、「日本のホームでオーストラリアのような質の高いチームとテストマッチを行うことは、2019年のワールドカップでの成功を受けて私たちのファンや日本の皆さまとのつながりを取り戻すために非常に重要」と、その意義を強調している。

 しかも、オーストラリア戦は今秋のテストシリーズの皮切りでもある。

 日本代表はこの試合後に欧州へ出発。11月6日(土)にダブリンでアイルランド代表、13日(土)にリスボンでポルトガル代表、20日(土)にエジンバラでスコットランド代表との対戦に臨むことが決まっている。2023年フランス大会へ向けて強化を進める日本にとって、どれも貴重な対戦になることは間違いない。

 最新の世界ランキングでは、日本の10位に対してオーストラリアは5位、アイルランド4位、ポルトガル19位、スコットランドは8位。アイルランドとは今年6月の遠征に続いての対戦で、スコットランドとは2019年ワールドカップのグループステージ最終戦(日本の28-21勝利)以来の手合わせになる。ポルトガルとは2007年8月にイタリアで練習試合を行ったことがあるが、テストマッチでの対戦は初めて。

 また、日本とオーストラリアの顔合わせは、2017年11月に横浜の日産スタジアムでの対戦以来、今度で6度目になるが、1975年8月の初対戦以来ここまで日本が5連敗中だ。

 ジョセフヘッドコーチは、「ワラビーズは強力なチーム。チーム全体に質の高い選手が揃っており、日本と同様に、高速で攻撃的なランニングラグビーを得意としている。これまでのテストマッチとは違うスタイルの相手に自分たちのラグビーをする絶好の機会となる」と話している。

 オーストラリア代表のデーヴ・レニーヘッドコーチは、日本協会を通じてのコメントで日本について「2019年のワールドカップでトップの国であり、最高の戦いができることを示した」と述べ、ジョセフヘッドコーチとアシスタントのトニー・ブラウンコーチに言及して、「とてもエキサイティングでアップテンポなスタイルでプレーする、手強いチームを作り上げた」と称賛した。

 さらに、ワラビーズ指揮官は「私たちは多彩なプレーの中で自分たちを試し続ける必要があり、次のフランス大会に向けた準備を進める上でも、この試合は重要な意味を持つ」と話している。

 昨年はコロナ禍の影響を受けて全く試合ができなかった日本代表だが、今年は夏のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ、アイルランド代表戦に続いての強豪との連戦で、2023年ワールドカップへ向けたチーム強化を進めている。

 ジョセフヘッドコーチは、「日本とオーストラリアはこの試合後にヨーロッパに向かう。この試合は日本とオーストラリアにとって、次のツアーに向けて最高のスタートを切るために重要な試合となる」と語った。