- 新たなプログラムは、ワールドラグビーの「6項目プレーヤーウェルフェア向上戦略」における頭部損傷防止の重要な取り組みとなる
- 全てのレベルのコーチ全員が、損傷予防の促進に向けた効果的なテクニックを指導するための5段階のフレームワークにアクセスできるようになる
- ワールドラグビーと各国の協会は現在、プレーヤーのウェルフェア(身の安全・福祉)の成果を高めるため、限定的試験でタックルの高さ制限について検討中
Tackle Ready(タックルレディ)の世界展開により、ラグビーにおけるタックルコーチングに革命を起こします。これは、あらゆるラグビーにおいてテクニックを向上させることで頭部損傷のリスク減少を目指すものです。
「Tackle Ready(タックルレディ)」は、プレーヤーウェルフェア(選手の身の安全・福利)の面で最も進歩的なスポーツとしてラグビーを定着させるための幅広い戦略の中で、損傷予防教育プログラムのベストプラクティスを推進する、というワールドラグビーの取り組みを支援するものです。「Tackle Ready」では、すべてのレベルのコーチに、トラッキング、準備、コネクション、加速、フィニッシュの5段階に分けたタックルコーチングに関する枠組みを提供します。
コンテンツは、年齢及び段階を問わず全てのプレーヤーに関連した内容で、「Rugby Ready(ラグビーレディ)」の入門編情報になっています。コーチの皆さまは、所属協会の年齢別競技規則(該当する場合)と合わせて使用してください。
「Tackle Ready (タックルレディ)」は、プレーヤーウェルフェアにおいてラグビーを最も進歩的なスポーツとして定着させるために最近開始した戦略の教育の柱をサポートするものです。頭部損傷の76%はタックル時に発生し、頭部損傷の3分の2はタックラーに発生すること、腰を曲げたタックルは、直立で正面からタックルした場合に比べて4.5倍安全であることなど、頭部損傷とタックルの関係についての包括的な調査結果に基づいて開発されました。
ワールドラグビーは、世界中で活躍しているエデュケーターとトレーナーのグローバルネットワークを通じて、この革新的な損傷予防プログラムを展開し、各協会も追随していきます。また、[https://passport.world.rugby/injury-prevention-and-risk-management/tackle-ready/]から無料でビデオガイダンスにアクセスできます。ラグビーに参加しているすべての人が、このベストプラクティスリソースにアクセスし、活用することができます。
ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べています。「私たちの使命は、ラグビーに参加している全ての人々が、そのレベルを問わず可能な限り安全で身近なスポーツにすることです。Tackle Readyはこの中心的な野心を、タックルのテクニックにおける5段階の主要な要素にフォーカスを当て、プレーヤーがより安全でより効果的なタックルを実行することができるようになり、またコーチも一貫したベストプラクティスのコーチングを実行することができるようになります。」
「これは、全て研究と専門家の意見に基づいて開発されたものであり、ラグビー全般における重要なリソースです。タックルのテクニックには十分な時間が割かれていません。子どもたちはテレビで見たものに影響を受けます。ですからすべてのレベルのすべてのプレーヤーにとってより安全で身近なラグビー環境を作るためには、トッププレーヤー、コーチ、チームの賛同を得ることが重要です。皆さまにこれを是非使っていただきたいと思います。」
この画期的な取り組みの背景にはウェルフェアがありますが、ベストプラクティスのテクニックを採用することで、具体的なパフォーマンスの向上が期待できると、この取り組みの製作者は考えています。
国際的なコーチであり、Tackle Readyの共同デザイナー、リッチー・グレイは次のように述べています。「タックルはラグビーの基本を成すものですが、同時にプレーヤーウェルフェアやパフォーマンスの基本でもあります。しかしこれらの基本には十分な時間がかけられていません。この種のものとしては初となるこのリソースは、ステップバイステップのガイドとなっており、ラグビーにおけるすべてのレベルを対象に開発されました。あなたがコーチであってもプレーヤーであっても、このプログラムには、あなたがコーチする、またはプレーする年齢グループやレベルに該当する情報や方法論が必ず見つかるでしょう。」
「コーチとしての課題は、今後、プレーヤーがこの分野でより正確な技術を身につけられるようにしなければならないということです。Tackle Readyは、より優れたコーチを育成し、パフォーマンスに有益な、より安全で効果的なタックルを促進させるためにタックル技術を向上させます。」
また、フィジー男子15人制のヘッドコーチであるバーン・コッター氏は、「Tackle Readyでは、ベストプラクティスのテクニックを向上させるドリルを進めながらスキルを伸ばすことで、あらゆるレベルのコーチングリソースとして効果的に活用することができます。タックルエリアが注目されている今、これらのリソース、特にスキルの実行ができることは素晴らしいことです」と述べています。
このプログラムは、ワールドラグビーとのパートナーシップのもと、対面式コースやオンラインコース、そしてデジタルやソーシャルメディアを活用し数千万人規模のリーチを通じた「Tackle Ready」の普及に主導的な役割を果たしていく各国の協会やプレーヤーからも歓迎されています。