- 「参加」は4月にスタートしたワールドラグビーの戦略計画の3つの柱の一つ
- 128の加盟協会と6つのリージョンのエンパワメントにフォーカスし、その能力と基盤の拡大を図る
- 2025年までに世界のラグビー人口を1千万人以上に拡大するという野心的計画
- アクティブな女子ラグビープレーヤー人口を更に10%増加させるという、女子ラグビーの発展に向けた戦略的コミットメントに沿った計画
- 好評を博した「Get into Rugby」、「Impact Beyond」プログラムを継続
ワールドラグビーは本日、現代的で野心的、かつプレーヤーウェルフェアを重視した参加計画について発表しました。これは、128の加盟協会と6つのリージョンの能力を高め、あらゆる種類のラグビーの参加者を世界中で増やすことに重点を置いたものです。
2025年までのラグビーの発展を促進することを主な目的として4月に発表されたワールドラグビーの戦略的プラン「A Global Sport for All - True to its Values(みんなのためのグローバルスポーツ − その価値に忠実に)」では、「大会」や「エンゲージメント」と共に、「参加」が3つの柱の一つとなっています。
ラグビーは世界的に成長しているスポーツです。これまでの10年間で参加者数とジェンダー平等性において大きく向上しており、これまで以上に多くの女性や少女がラグビーに参加するようになっています。
未だ収束しない新型コロナウィルスの世界的な感染拡大があらゆるスポーツに影響を与え続ける中、ワールドラグビーの参加計画は長期的かつ持続的な成長の基盤を構築することを目的としています。そのためには、新規プレーヤーを獲得するだけでなく、既存のプレーヤーを維持することで参加を促進する能力を各協会が高めていくことが必要です。
ラグビーファミリーの結束を中心に、すべての人にとって可能な限り安全で身近な、魅力的で楽しいスポーツにすることを約束することで、パンデミック後に新たな参加者を惹きつけ、プレーヤーの復帰を迎える計画が施されています。
ワールドラグビーは、2020年から2023年にかけて5億7000万ポンドを投資し、ゲームの発展に向けた協会やリージョンへの支援などを行います。そして世界中でゲームを成長させることができるように、より優れたサービスを提供することでさらに強化していきます。
この参加計画では、世界各地に存在する多様性と、協会の発展段階が異なることを認識し、ラグビーが根付いている国ではプレーヤー維持を支援し、新興国では新しいプレーヤーの獲得にリソースを集中させるなど、差別化したアプローチを採用する必要があります。
好評を博したGet into Rugbyプログラムは、今後もワールドラグビーの参加計画の中核をなすものであり、ゲーム参加者の定着を促進するために更新・改善されています。
Get Into Rugbyプログラムはワールドラグビーのラグビー憲章の原則に沿って協会やリージョンがラグビーに参加する新規プレーヤー、コーチ、レフリーの数を増やすことを可能にすると同時に、ラグビー特有の価値を広め、少年少女が、進歩的な環境で初めてのプレーを安全で楽しく体験できるようにすることを目的としています。
ワールドラグビーのImpact Beyondプログラムは、ワールドラグビー認定の大会をゲームの発展のため触媒として活用します。Impact Beyondプログラムは、ワールドラグビーが主催するすべての主要大会と並行して実施され、ゲームの発展を更に前進させるため、育成、参加、コーチング、ボランティア、ビジネスプログラムに焦点を当てています。
ラグビーワールドカップ2019 Impact Beyondプログラムは、日本だけで118万人、アジア全土で225万人の新規ラグビー参加者を惹きつけました。新たな参加計画では、ラグビーとその価値に基づいて社会変革に影響を与え、世界中の人々の生活の向上を目的とした重要な開発スポーツプログラムとして、Impact Beyondプログラムを更に進化させることを目指しています。
プレーヤーウェルフェア(選手の身の安全・福祉)はワールドラグビーの戦略的計画の中心をなすものであり、ラグビーをプレーヤーウェルフェアにおいて最も進歩的なスポーツとして定着させる、という最近発表したミッションがこの参加計画の基礎となります。参加計画では現在、ウェルフェア戦略の柱である「ウェルフェアに焦点を当てた競技規則の改正」に沿って、「コミュニティゲームの競技規則に関する枠組み」を通じ、コミュニティゲームに適した競技規則の採用を推進しています。さらに、協会が採用できる幅広い選択肢を提供するため、ノンコンタクトラグビーのバリエーションの見直しにも着手しており、新規参加者を惹きつけ、コンタクトラグビーをプレーしたいと思っている人々を受け入れやすくしていきます。
長期的な成果としてフォーカスするのは、より強い協会とリージョンの構築であり、新たな「ユニオン・デベロップメント・ツールキット」を使って評価を行います。そして2025年までに全世界の競技人口を1,000万人以上に、アクティブなチームで定期的にプレーする競技人口を600万人以上にするという目標を掲げています。
ワールドラグビーは、女子ラグビーの成長に向けた戦略的コミットメントを継続しており、この参加計画では、2025年までにアクティブな女性プレーヤーをさらに10%増加させることを目標としています。
この計画では、生涯にわたるゲームへの参加を促進するために、より長期的で持続可能な構造を構築することが大きな焦点となっています。全世界で60,000のアクティブなチームを目指すという野心はこれらの仕組みを構築するための重要な要素となります。
ワールドラグビーの最高責任者であるアラン・ギルピンは次のように述べています。「加盟協会とリージョンはラグビーにとって不可欠な存在です。この参加計画では、加盟協会・リージョンの基盤・能力の強化とエンパワメントを促進することに焦点を当て、世界中でゲームを成長させる能力を高めるために既存の参加者と潜在的な新規参加者へ手を差し伸べることを可能にしていきます。」
「この計画では、新型コロナウィルスの大流行によりスポーツや社会が直面している課題を認識しつつ、あらゆる種類のラグビーへの参加者を増やすというワールドラグビーの長期的な使命を定めています。この計画には、誰もが参加できる、より強く、より安全なゲームを構築し続けるという野心が込められています。」
「参加」は、「大会」や「エンゲージメント」と並ぶワールドラグビーの新戦略計画の3つの柱のうちの1つであり、我々が組織として存在する究極的理由でもあります。プレーヤーウェルフェアに対する私たちの確固とした取り組みは、戦略的計画の隅々に浸透しており、この新しい参加計画の基盤となっています。ラグビーの未来は明るく、この計画では、私たちが愛してやまないラグビーを国際的スポーツとしてさらに発展、成長させる機会を生かすことを目指します。」