• 16チーム、3段階のティアで構成するWXV(女子15人制ラグビー)の世界大会が2023年にスタート
  • ワールドラグビーは大会発足から2年間で640万ポンドを投資
  • 年間で2つのウィンドーを組み込み、統合した国際15人制カレンダーでプレーヤーウェルフェアとパフォーマンスを最適化する
  • 拡大したRWC 2025を前に、画期的な15人制世界的国際カレンダーで女子ラグビー開発を加速
  • このカレンダーは、女子ラグビーの水準向上に向けて競争力の高いグローバルテストマッチカレンダーを構築するというワールドラグビーの長期的なコミットメントを反映させている
  • WXVは新たな女子ラグビー商業プログラムが後援
  • WXVは開催協会に対し収益源の多様化のチャンスを提供

ワールドラグビーは、女子ラグビーをスーパーチャージさせる15人制の新たな年次世界大会モデルと国際試合ウィンドーの詳細について発表しました。

16チームが参加する大会として拡大するラグビーワールドカップ2025を前に、ワールドラグビーは、2023にスタートする3つのティアから成る年次大会モデルを発足し、女子ラグビーの競争力を向上させながら、大会の数や商業・ファンエンゲージメントの機会を増やすという同団体のコミットメントを強調しました。

640万ポンドに上るワールドラグビーの初期投資が支えるこのWXV 大会には、16チームが出場し、(ラグビーワールドカップ開催年を除く)毎年9月〜10月の国際大会ウィンドーで開催されます。

WXV大会の出場権は、女子6カ国対抗(シックスネイションズ)など既存の年次地区大会の最終結果に基づいて決定します。新たに発足した地区大会ウィンドーで開催するこれらの地区大会は、毎年6月までに完結することになっています。

WXV大会を支えるため、WXVのトップティアへ進む主要予選ルートの一つとなる新たなクロスリージョン大会を発足します。この大会に出場するチームはオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、そしてアメリカです。これらのチームが定期的に対戦できる年次国際大会はこれまで皆無であったことから、これは大変大きな前進です。

大会の仕組み

WXV 1

WXV 1は6チームで構成する、1カ所で開催する(開催地は毎年決定)クロスプールのフォーマットで競う単独の国際大会です。

参加チームは、女子ラグビー6カ国対抗(ヨーロッパ)から3チーム、そしてクロスリージョナル大会の上位3チーム、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカ(オセアニア/北米ラグビー(RAN))。参加チームはそれぞれ3試合行います。また、WXV 1の最初のサイクルでは昇格、降格はありません。

WXV 2

WXV 2大会は6チームで構成する、1カ所で開催される(開催地は毎年決定)クロスプールのフォーマットで競う単独の国際大会です

2023年大会には、ヨーロッパから2チーム、またクロスリージョナル大会で4位までを獲得したオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカ(オセアニア/ RAN)、そしてオセアニア、アジア、アフリカからの1チームが参加します。

各シーズンのWXV 2大会の地区大会の順位で6位となったチームはWXV 3に降格します。

WXV 3

WXV 3は1カ所の会場で開催する4チームが参加する総当たり戦大会で、総合得点成績で勝者と順位を決めます。ヨーロッパから2チーム、アジア地区から1チーム、またアフリカ地区対南米地区のプレーオフ勝者が参加します。

WXV 3の地区大会で1位となったチームは、各シーズンの終了時にWXV 2に昇格します。

ワールドラグビー 女子ランキングで4位、5位となったチーム間のプレーオフは、翌年の地区順位を決定します。

すべての協会を支援

女子ラグビーハイパフォーマンスプログラムは現在、国によってレベルやステージがまちまちであることを認識し、ワールドラグビーは、プログラムを前進させるという共通の大きな目標に向かって協会と連携し、WXVの最適なパフォーマンスを実現するため、現実的かつ適切な速度で開発を進めていくことを約束しています。

女子ラグビーの成長を目指す協働商業モデル

ワールドラグビーは、この大会プログラムのために「ウイメン・イン・ラグビー商業プログラム」を発足し、女子ラグビーのプロフィール、エンゲージメント、持続可能な成長積極的に推し進め、ゲームの普及に向けて収益を再投資し、女子ラグビー開発計画2017-25におけるもう一つの主要目標を支援すると発表しました。

ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のように述べています。「これはラグビーにとって画期的な瞬間です。本日の、新しいグローバル国際15人制カレンダーの発表は、女子ラグビーの今後の成功と開発の加速を確実にするものです。」

「統一した国際15人制カレンダーを構築しWXVを導入することで、女子ラグビーの国代表チームが地区レベル、世界レベルでより定期的、競争的、そしてサステナブルな大会で競い合えるプラットフォームが提供できます。同時に、女子ラグビーの地位を高め、ファンベースを拡大し、新たな女子ラグビー商業プログラムを通じて商業収入を増やします。」

「これは、グローバルゲームの競争力を高め、女子ラグビーを普及させ、2025年大会以降16チームに拡大するラグビーワールドカップを支援するための野心的かつ長期的なコミットメントです。」

ワールドラグビーのベルナール・ラポルテ副会長も次のように述べました。「新しい国際15人制カレンダーは、定期・長期的な大会パスウェイと国際試合の機会を増やすものです。この統合された新しいグローバル国際15人制カレンダーを導入した結果、初めて、女子ハイパフォーマンスプログラムがラグビーワールドカップとラグビーワールドカップの間の計画を、確実性をもって行うことができるようになります。」

ワールドラグビーのコンペティション・オペレーションズマネジャー、アリソン・ヒューズは次のように述べました。「私たちは、これまでの2年間ワールドラグビー加盟協会とリージョンその他の主要なステークホルダーと連携しつつ、統一したグローバル国際15人制カレンダーと大会の開発に取り組んできました。」

「エリートレベルのゲームを成長させるためには、加盟協会がそれぞれの女子ハイパフォーマンスプログラムを開発、投資を続けることができるよう、質が高く競争力があり、定期的にプレーできる試合参加の機会を作っていく必要があります。」

「国際15人制カレンダー開発の一環として、既存の地区大会を強化することに焦点を当て、ワクワクする新しいクロスリージョナル大会を発足させることによって、世界のトップチームが年間出場できる試合の数を増やします。

ラグビーにおける女子の参加を牽引

女子ラグビーに対するワールドラグビーの支援は、ワールドラグビーの真の世界目標である女子戦略計画2017-25に牽引されるものです。

女子ラグビー諮問委員会のセルジュ・サイモン委員長は次のように述べています。「これは女子15人制ラグビーにとって大変大きなことです。女子戦略計画の一環として、私たちは女子ゲームがみんなの心を揺さぶるようなワールドクラスのハイパフォーマンスプログラムを実現させると約束しています。新しい15人制カレンダーによって、協会が長期計画を立てることができるようになりますし、また代表チームが質の高い競技機会を増やすことになります。」

ワールドラグビーは、この世界大会に参加しないその他のハイパフォーマンスチームとも協働し、希望があればグローバルウインドーの中で国際試合の調整を行い、地区内、またはクロスリージョナルでの試合のコーディネートを行なっていきます。

ワールドラグビーの女子ラグビーマネジャー、ケイティ・サドラーは次のように述べました。「新しい15人制グローバルカレンダーとWXVの発足は、女子ラグビー、そしてラグビー界における女性たちにとってさらなる大きな一歩です。この統一したカレンダーは、より競争力のある地区ゲーム、そしてグローバルゲームの実現を目指す、ワールドラグビーの変革的な2017-25女子戦略計画のハイパフォーマンスのゴールに向けたものです。」

「加盟協会のみなさまとの連携と協議を通じ、協会の女子プログラム開発におけるハイパフォーマンスパスウェイの構築を支援し、最終的なゴールである世界的成長を促していくために取り組んでいきます。加えて、女子ラグビー商業プログラムの重要な一部であるWXVによって女子ゲームへの投資を増やしていく投資機会の多様化が実現します。」