前回2019年のラグビーワールドカップ日本大会で初のベスト8入りを遂げた日本代表が、さらなる高みを目指して挑む2023年フランス大会の試合スケジュールと開催地が決定。プールCの日本代表はトゥールーズで2試合、ニースとナントで1試合ずつ戦うことになった。
日本の開幕戦は9月10日(日)で、アメリカ地区予選2位とトゥールーズで対戦し、一週間後の17日(日)に2019年大会準優勝で、前日本代表ヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏が率いるイングランドとニースで対戦する。その後、第3戦で再びトゥールーズで28日(木)にオセアニア地区予選1位と戦い、10月8日(日)のプール最終戦でアルゼンチンと対戦する。
ティア1国のイングランド、アルゼンチンと第2戦目、第4戦目に対戦する構図は、第2戦にアイルランド、第4戦にスコットランドと対戦した2019年大会と同じ流れ。しかも今回は選手の負担を減らして安全性を保つために、各チームの試合間隔を中5日以上に設定。プールステージ開催期間をこれまでよりも1週間長く用意されている。
ジョセフ日本代表ヘッドコーチは日本ラグビーフットボール協会のリリースで、「2017年のトンガ戦で、日本は準備も含めてトゥールーズに滞在したので町にも精通している。我々には好材料」とコメント。南フランス中心の割り振りを歓迎した。
オンラインで取材に応じた日本代表ナショナルチームディレクターを務める藤井雄一郎氏は、ティア1とティア2の対戦相手の並び順が「前回と似ている。気持ちの持って行き方を経験している」として、2023年大会の準備に役に立つと指摘した。3つの試合会場への移動も、飛行機利用で負担にならないとする見方を示した。
また、各国の大会スコッドが31人から33人に増えたことについて、大会中にけが人や体調不良のメンバーが出た場合の追加招集に、時差や移動を考えると現場の対応がスムースになると評価した。
2023年ラグビーワールドカップは、9月8日にパリ近郊サンドニで行われる開催国フランスとニュージーランドの対戦で開幕する。
フランス9都市で開催され、10月14~15日の準々決勝はプールAとBの勝ち上がりチームはサンドニ、プールCとDはマルセイユで行われ、準決勝以降はすべてサンドニで開催される。準決勝は10月20~21日、3位決定戦は10月27日、決勝は10月28日の予定だ。
日本と同組で戦う世界ランキング3位のイングランドは、同ランキング10位のアルゼンチンとのマルセイユでの対戦が初戦で、日本より1日早い9日に行われる。
ジョセフヘッドコーチは、「2戦目と4戦目でティア1の強豪国と戦う上で、1週間またはそれ以上の試合間隔があることは、ベストを尽くして戦うためにも非常に重要」と話す。
大会準備としては、日本代表は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて2020年に予定されていた代表戦が全て中止となったが、今年6~7月のテストマッチ期間には、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦を含め4試合の実施を希望している。
ジョセフヘッドコーチは、「我々には、もう一度プレーをして2023年に向けて準備をしていくことが必要。先週開幕したトップリーグはその第一歩」と述べた。
日本代表の再始動は、トップリーグ終了に合わせて行われる国内合宿となる見込みだ。