ワールドラグビー は、同団体の最高経営責任者であるブレット・ゴスパー氏がNFLヨーロッパ&UKの責任者に赴任するため2021年初頭、同団体を退任すると発表しました。

およそ9年間、ワールドラグビー の舵取りを担ったゴスパー氏は、この国際統括団体の大改革を指導し、事業運営と財務状況の強化を図り、「競技の規制団体」から「競技を鼓舞する組織」として団体のフォーカスをシフト。ラグビー参加者数とオーディエンスの記録的な拡大、オリンピックの舞台に輝かしい復帰を果たしたラグビーセブンズ、また画期的な男子・女子ラグビーワールドカップの開催を実現し、ファンとのエンゲージメント、放送、スポンサー、そして財務面で記録的な結果を導きました。

ゴスパー氏はまた、ラグビーにおけるプレーヤーウェルフェア(福祉・身の安全)に関する継続的な取り組みも統括し、特に脳震盪などの優先領域でエビデンスに基づいた損傷予防の取り組みを積極的に推し進め、国際ラグビー選手会との関係を強化し、ワールドラグビー の意思決定機関にコーチやマッチオフィシャルとともに選手代表者も加わるよう導きました。

ワールドラグビー が新たな戦略計画をスタートさせる中、持続可能な方法による競技の世界的拡大を図るロードマップを策定し、2021、2023年のラグビーワールドカップは予定通り準備が進み、その後のラグビーワールドカップ開催国選定でも画期的なプロセスが構築された今、ゴスパー氏は新たな挑戦に向かう時が来たと考えます。

「素晴らしい9年間でした。」と語るゴスパー氏。「これほど多くの才能ある、献身的なラグビー人たちと共に世界中で仕事ができたことはこの上ない名誉です。そして二人の素晴らしい会長、サー・ビル・ボーモント会長、ベルナール・ラパセ前会長、そして素晴らしい委員会の皆さまと優秀なワールドラグビー のチームに支えていただきました。」

「ラグビーは素晴らしいスポーツであり、ワールドラグビー は素晴らしい組織です。だからこそこの組織を去る決意は簡単には固めることができませんでした。しかし新たな野心的な戦略計画をスタートする準備も整い、新型コロナのパンデミックにも負けずこのスポーツがさらに前進する堅強な基盤が固まった今、私自身も新たな高みに挑戦する時が来たと感じます。ラグビーファミリーの一員として皆さんと共に成し遂げたことを誇りに思います。ラグビーを離れることは寂しいことですが、多くの人々が大切にするラグビーとその価値が持つ意味は失われることはありません。」

「私がワールドラグビー に従事している間、ラグビーの発展と成功に貢献した皆さま、特にこれまでの4年間私を支えてくれたビル・ボーモント会長のビジョンとリーダーシップに感謝を申し上げます。」

サー・ビル・ボーモント会長も次のように加えました。「ブレットは、彼が入った時よりも遥かに強い組織を去ります。ワールドラグビーの加盟協会の皆さまとのパートナーシップのもと、彼はラグビーにおけるポジティブでインパクトのある変革を遂げるためのよりダイナミックで効率的な環境を作りました。」

「ブレットの後を継ぐのは簡単ではないでしょう。しかし新たな戦略計画をスタートする準備が整い、スタッフとステークホルダーの関係も更に良好、変革を遂げた暫定委員会とダイナミックな執行委員会、ラグビーワールドカップボードと理事会など、このスポーツをフィールド内外で前進させ、ラグビーが魅力的でプレーヤーとオーディエンスが交流を深めるようなスポーツとなるために完璧なポジションにいます。」

1月のゴスパー氏の退任から後任者任命までの間、運営が順調に行われるように最高運営責任者、アラン・ギルピン氏がワールドラグビー の暫定最高責任者として任務を果たします。