• 男子と女子ラグビーワールドカップそれぞれ2大会の開催国を、初めて同時に決定
  • 合同プロセスにより15人制ラグビーのショーケースイベント、ラグビーワールドカップ開催のための戦略的ロードマップを可能とする
  • この連携プロセスは、開催国とワールドラグビーが大会運営、財務・レガシー面での成果を最適化するためのパートナーを見極め、関係構築を目指す。
  • 2019年10月に発表された通り、共同入札も許可される
  • この入札アプローチはワールドラグビーが遂行している女子ラグビー育成計画の主要目標に沿ったもの
  • 43億ポンドという記録的な経済効果を生み出したRWC 2019の成果が明らかになった後に発表
  • 新型コロナウィルスの世界的パンデミックに対応した入札スケジュールの改定版を発表
  • 招致への強い関心が期待される

ワールドラグビーは、次の二大会、男子・女子ラグビーワールドカップの開催地を、初めて同時に決定する開催地選考プロセスと選考日程について発表しました。

男子ラグビーワールドカップ2027、2031年大会と、女子ラグビーワールドカップ2025、2029年大会開催地の並行選考プロセスを2021年2月に開始し、ラグビーの更なる世界的発展を目指した長期戦略の牽引を図ります。この選考プロセスは、日本がアジア初の開催地として選ばれたラグビーワールドカップ2019年大会と、2015年大会の開催地としてイングランドが選ばれた2大会同時選考モデルが再び採用されたことを意味し、ラグビーの拡大と商業機会の最大化を図るものです。

新型コロナウィルス感染拡大が世界のスポーツ界に影響を及ぼす中で採択した開催地選考プロセスと選考日程は、開催国だけでなく世界全体を考慮したビジネスモデルを構築するため、フレキシブルなパートナーシップを結びながら、招致促進と大会開催の対費用効果を最適化し、経済効果を最大化し、開催国がスポーツや社会的な恩恵を享受できるよう立案されています。

その結果、今回の選考プロセスを三つのフェーズで構成、前回の選考プロセスよりも短いスケジュールでの選考となりました:

  • 2021年2月― 対話フェイズ:加盟協会、また政府その他のステークホルダーがワールドラグビーと非公式かつオープンな対話をする機会を作る。潜在的招致国が開催運営モデルを理解し、ワールドラグビーとどう連携していくのかについて情報を得た上で、招致するかどうかを決断できる。
  • 2021年5月― 招致フェイズ:公式招致プロセスの開始。候補国協会は、ワールドラグビーから継続的なサポートとコミュニケーションを得ながら不明な点を明白にし、可能な限りベストなモデルを作る。このフェイズでは、2022年1月に招致国が招致国ファイル、開催合意書&保証を提出して山場を迎える。
  • 2022年2月― 評価フェイズ:関係専門家が、ワールドラグビーの理事会によって合意された重要基準に照らし合わせて招致入札の評価を行う。評価報告書は2022年5月の投票の前に理事会に提出される。

招致立候補への関心を拡大し、ラグビーイベント開催が残すレガシーを全てのステークホルダーが享受できるよう、このプロセスでは知識の移転や、準備期間の取り組み、また開催地とワールドラグビー両者が得る商業機会を最適化し、同時に加盟協会も、財務及び競技面での長期的な将来の構築を可能にします。同時に、女子ラグビー育成計画2017〜2022で掲げている主要目標を支えるものであり、世界のラグビー界における女子の育成の加速を目指して立案されています。

ワールドラグビーは、招致を考えている協会を支えるため、このショーケースイベントが開催地に与える影響に関する徹底した分析報告書をまとめています。この報告書では、ラグビーワールドカップというラグビーのメジャーイベントを開催することにより、ラグビー参加率、また社会面、商業面、経済面、貿易面そして外交面において大きくポジティブな機会を作ることができるということについて具体的に解説しています。

選考基準、マイルストーン、評価など広範にわたる選考プロセスに関する更なる詳細については後日発表されます。

開催地選考プロセスに関する発表は、成長中にあるラグビーにおいての戦略的機会を最適化するため、2019年10月にワールドラグビーの理事会が共同入札を許可、2大会の開催地を同時選考することを承認しました。これはまた、 2018年5月に発表したRWC 2023開催地選考レビュープロセスにおける重要結果を踏まえた決断でした。

ワールドラグビーのサー・ビル・ボーモント会長は次のようにコメントしています。「新型コロナウィルスのパンデミックは、大変大きな挑戦ではありますが、我々がここで一度リセットボタンを押し、これまでと違った方法でより良く物事を進めていくにはどうしたらよいか考える機会を与えてくれました。」

「この画期的な2大会同時選考プロセスは、男子・女子ラグビーワールドカップの開催国選考プロセスを擦り合わせていくという我々のビジョンを反映しています。今後の大会開催国が長期的安定の上で大会準備にあたることができ、またワールドラグビーとのパートナーシップにおいてレガシー、サステナビリティー、そしてエンゲージメントの成果を最大化することができます。」

「また、このプロセスは新型コロナ禍後の状況に適応する必要性を認識して立案され、立候補国と強力なパートナーシップを結びながら開催モデルを構築するためのプロセスです。またJapan 2019が43億ポンドという記録的な経済効果を生んだという発表されたことも、男子・女子15人制ラグビーの最高峰であるラグビーワールドカップ開催への関心を最大限に高める手助けとなるでしょう。」

前回の男子ラグビーワールドカップ2019では、日本で43億ポンドの経済効果を記録。国内中継視聴者数も史上最高の5400万人、新たな参加者数は75万人を超えました。

社会面、経済面、そしてスポーツ面において記録的な価値を生み出したこの大会は、ラグビーを通じて日本中が一つとなった友情と祭典の特別なイベントとなりました。フランスで開催されるラグビーワールドカップ2023は、出場チームやファンの皆さんにとって素晴らしいイベントとなるよう準備が順調に進んでいます。

前回の女子ラグビーワールドカップは2017年にアイルランドで開催されましたが、この大会も観客動員数、テレビ中継やソーシャルメディアのエンゲージメント率で新記録を打ち立てました。ニュージーランドで開催される2021年の女子ラグビーワールドカップも更にその記録を伸ばすに違いありません。