今年3月下旬から活動を休止してきた男女セブンズ日本代表が、来年7月に延期された東京オリンピックへ向けた準備を再開させる。

男子セブンズ日本代表のヘッドコーチも兼ねている日本ラグビー協会の岩淵健輔専務理事が6月10日の理事会後に明らかにしたところでは、日本政府が都道府県をまたぐ移動自粛を緩和する方針の今月19日を境に、少人数のグループからチーム全体での活動へと移る予定だ。

 3カ月近い活動自粛期間を経ていることから、選手のフィジカルコンディションにはばらつきがあることを想定。全国に散らばる選手たちを3~4地域に分けて近隣の選手を集め、そこにコーチを派遣する。選手のコンディションのばらつきを解消した後に、オリンピックが開幕する来年7月23日以降にチームでの活動を再開させる計画だ。

 岩渕専務理事は、「選手の現時点でのコンディションがかなりバラバラな状況。練習できている選手、全然できていない選手がいたりする。まず選手個々の状況を少しずつ、焦らずにあげていくことを考えている」と話した。

また、「一番大きな問題としては、すべてのカテゴリーで出場する試合や大会が確定していないこと」を指摘。男子の15人制日本代表についても、中止された夏のテストマッチに代わる試合ができないか「模索を続けている」ことを明かし、男子日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチとも連絡を取りながら活動再開の形について協議を重ねていると説明した。

一方、2021年ワールドカップ出場を目指している女子15人制日本代表は、今年3月に予定されていたアジア最終予選は感染拡大を受けて延期され、アジアラグビーは9月末まで試合を行わない方針を示している。岩渕専務理事は、「予選のタイミングは決まっていないが、状況を見ながら開始することにしている」と述べた。

 女子のラグビーワールドカップは、2021年9月18日から10月16日までニュージーランドで開催される。日本は2大会連続通算5度目の出場を目指している。