セブンズラグビーの世界強豪がしのぎを削るHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズ2020の今季第2ラウンドに、東京オリンピック出場へ向けて強化を進める女子セブンズ日本代表がゲストとして参加し、2019年12月7日に行われた11位決定戦で女子ブラジルセブンズ代表と対戦。ともにプール戦を未勝利で終えていた両者の対戦は、1勝を求めて追いつ追われつの戦いを繰り広げた。

終了間際のプレーで両者の明暗が分かれた熱い一戦は、前年大会優勝のニュージーランドを追い詰めたフランスのプール戦とともに、日本時間5月14日(木)03:00~03:30(英国時間5月13日(水)19:00~19:30)、World Rugby Sevens Facebook またはWorld Rugby のYouTubeチャンネルでライブ配信される。

 

勝利に飢えた2チーム

 サクラセブンズこと、女子セブンズ日本代表は2017年にコアチームとして参戦して以来となるドバイの舞台に招待チームとして復帰。プール戦で、最終的に大会2連覇をするニュージーランド、そのニュージーランドを苦しめたフランス、イングランドと対戦したが、勝利は遠く、3戦全敗の4位で11位決定戦へ進んだ。

 一方のブラジルは、今季初めてコアチームに昇格し、シーズン開幕戦となった10月のグレンデール大会では1勝も挙げられずに最下位で終了。シーズン2戦目となるドバイで初勝利を目指していたが、プール戦で3位に入ったアメリカ、準優勝したカナダ、ロシアに連敗して4位でプールを終えていた。

 勝利に飢えていた両者は大会3日目の最終日に激突。日本は開始早々にブラジルのBianca Silva選手に先制を許してビハインドになるが、すかさず反撃。長田いろは選手がトライを奪って、7-7で前半を折り返す。

 後半は日本がリードを奪う。開始2分で大竹風美子選手がゴールに持ち込んで5点差とした。

 しかし終了間際、ブラジルのSilva選手にボールが渡り、足を活かして日本のマークをかわすと、この日2本目のトライを決めて12-12の同点とする。そして、キャプテンのRaquel Kochhann選手がゴールキックに臨むと、ボールは2本のポールの間へ吸い込まれた。

ブラジルは2点差で、記念すべき昇格御初勝利をマーク。日本はあと一歩が及ばず、勝利を逃したのだった。

 

大会最初の番狂わせ

 日本もプールで苦戦したフランスが、前年大会覇者のニュージーランドと大会2日目のプール最終戦で対戦。この年の4月に行われた2018シリーズの北九州大会で、ニュージーランドの38戦連勝を止めたフランスだったが、ドバイでも再びの白星をマークした。

 フランスは先制したものの、ニュージーランドがKelly Brazier選手の2トライで逆転して前半を14-7のリードで終えていた。

 しかし後半に入ると、フランスのSeraphine Okemba選手がこの日2本目のトライをマーク。さらに Joanna Grisez選手がチーム3本目のトライを決めると、強固な守備でニュージーランドを抑えきり、19-14の勝利を手にした。

フランスは3戦全勝の首位で、ニュージーランドはプール2位で突破して準々決勝に進出。そこでフランスはカナダに敗れたが、ニュージーランドはフィジーに勝って準決勝へ進み、さらに決勝でカナダに勝利してドバイ大会連覇を果たしている。