今年の6月11日(土)にフィジー・スバで行われるフィジー対トンガ戦でレフリーをつとめるナイジェル・オーウェンス(ウェールズ出身)は71戦目のテストマッチを迎える。現在は合計70戦でジョナサン・カプラン(南アフリカ出身)に並ぶオーウェンス氏だが、次戦から最も経験豊富な国際レフリーとして、最多マッチ数の記録を塗り替えることとなる。
2003年にポルトガル対ジョージア戦で初テストマッチデビューを果たしたオーウェンス氏は、今ではラグビー界で最も敬われるマッチオフィシャルの一人であり、母国のカーディフからニュージーランドのクライストチャーチ、そしてシベリアにあるクラスノヤルスクにいたるまで、笛とスパイクを持って13年間レフリーとして世界を巡った。
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— World Rugby (@WorldRugby) March 23, 2016
その年月を経てオーウェンス氏はシックスネーションズで16試合、ラグビーチャンピオンシップ(旧トライネーションズ)で12試合、ヨーロッパカップの決勝戦を3戦、そして昨年の10月にトゥイッケナムで行われた競技最大の舞台であるラグビーワールドカップの決勝戦(ニュージーランド対オーストラリア戦)でレフリーとして笛を鳴らし、さらにRWC2019日本大会予選の開幕戦も担当した。
オーウェンス氏は「重要な試合のレフリーをまた新たにつとめることができ光栄です。本戦に向けていつもと同じように準備をします。ピッチに立つ機会があるたび誇らしく思いますが、テストマッチの際は一層そう思います。こうやって、記録を破るためにレフリーを目指す人は恐らくいないでしょう。記録を塗り替えたということは競技のトップレベルで活動を長期に亘って続けることができた証なので、今はただ達成感と誇りでいっぱいです。」とコメントした。
さらに「ラグビーワールドカップの決勝戦でレフリーをつとめたことは素晴らしい経験として一生の大切な思い出となりますが、審判として参加する試合はどれも記憶に残ります。フィジーでの次のチャレンジを心待ちにしています。多くの人のサポートがあったからこそここにたどり着くことができました。家族、友人、過去・現役のレフリー、ウェールズラグビー協会、そしてワールドラグビーに感謝の言葉を贈ります。」と加えた。
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マッチオフィシャル評議会の委員であるジョン・ジェフリー氏は「素晴らしいマイルストーンを達成したナイジェルにお祝いの言葉を述べます。長年にかけて世界で優秀なレフリーであることを証明し、競技に身を捧げてきました。キャリアのハイライトとなったRWC2015イングランド大会の決勝戦に限らず、すべての試合で同じ基準と心構えで判断を下す素晴らしいレフリーです。才能、ラグビーへの専心、そして絶えない努力が今回の功績に貢献したものです。」とオーウェンス氏を称賛した。