南アフリカの故ネルソン・マンデラ元大統領は、アパルトヘイト(人種隔離)政策を撤廃し、新たな国家づくりを目指す南アで、ラグビーを通して人種融和や国家統合を図った。

南アフリカで開催されたワールドカップ(W杯)の1995年大会は、南アが感動的な優勝を果たした。決勝でマンデラ氏が南アのピナール主将に優勝杯を渡した場面は、ラグビー史上最も印象的なシーンの一つだろう。

マンデラ氏のワールドラグビー殿堂入りの式典は3日、ニューカッスルで開催中のW杯イングランド大会1次リーグB組の南アフリカ-スコットランド戦の前に行われた。

ワールドラグビーのラ パセ会長は「殿堂はプレーや素晴らしい人格、あるいはラグビーの発展のため、心揺さぶる努力を通し、ラグビーに忘れることのできない足跡を残した 人を評価する。マンデラ氏はこのカテゴリーに適合する。彼は1995年のラグビーW杯を通し、スポーツの力で南アフリカをまとめることに尽力した」と述 べた。

「南アフリカ代表を情熱的にそして公に応援したことで、マンデラ氏は国民の心を和らげ、自国の将来に自信を持たせた。われわれ全ての素晴らしい模範となった」

「あの歴史的な大会から20年がたち、われわれは元大統領を殿堂に迎え入れることをうれしく思う。自国のため、そしてわれわれのスポーツのため、多くの貢献をした彼にふさわしいことだ」

南アフリカ・ラグビー協会のホスキンズ会長はマンデラ氏について「洞察力があり、決意が固く、誠実な人だった」と評価。「南アの人たちだけでなく、世界を驚かせる 奇跡を起こした。今回の殿堂入りは、彼へのラグビー界の永遠の友情と評価を表している」と述べた。

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