パシフィック・ネーションズカップは新たに再構築され、異なるプレースタイルを持つ6チームによる素晴らしい試合を多数予定しています。
地域を跨いで行われる本大会は8月23日から9月21日まで開催され、現地で観戦できないファンもRugbyPass TV や一部市場の放送パートナーを通じて全11試合をライブで視聴できます。
最初の試合はフィジー対サモアで、待望されるこの大会の全日程をお楽しみいただくために、2015年の両チームによる8トライの激戦を含む、過去の名試合を振り返ります。
トンガ 17-20 日本(2007年 コフスハーバー)
ブレイブ・ブロッサムズのヘッドコーチ、ジョン・カーワンは、日本初のパシフィック・ネーションズカップ勝利を「日本ラグビーにとって素晴らしい日」と称賛しました。当時、トンガは日本より世界ランキングが2つ上でしたが、遠藤幸佑と大野均の2トライにより、ブレイブ・ブロッサムズは8年ぶりにこの対戦で勝利を収めました。
安藤 栄次は両スコアのコンバーションと、さらに2つのペナルティキックを成功させ、日本は最後の4分で2トライを許しながらも名だたる勝利を収めました。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間の日本チームの熱狂的な歓喜は、このチームにとってどれほどこの大会での初勝利が重要なものであったかを表しました。
フィジー 15-21 トンガ(2007年 ラウトカ)
トンガは後半に3連続のトライを決め、1993年6月以来初めてフィジーの地で勝利しました。トンガは44年間、ラウトカチャーチルパークで勝利したことがなく、直近の勝利はスバでのものでした。前半を15-6でリードされていたため、その記録を断ち切る見込みはほとんどありませんでした。
ところが、サモア代表デビュー戦となったフルバックMesiu Lemotoはキックに苦しみ、トンガは60分経過地点で、9点差を追い続けました。そして、Suka HufangaとAleki Lutuiの6分間での2トライにより、16-15で初めてリードを奪いました。トンガの8番Samiu Vahafalauが、アディショナルタイム終盤で3トライ目を決め、驚異的な逆転勝利を決めました。
フィジー 40-39 日本(2009年 スバ)
2009年大会の最終試合で両チームが対戦したとき、パシフィック・ネーションズカップのタイトルはすでに決まっていましたが、試合はクライマックスに欠けるものでは全くありませんでした。フィジーは、Vereniki Gonevaのハーフタイム直前のトライで20-14でリードを奪い、ホームの観客は後半も楽勝を予想していたでしょう。
しかし、菊谷 崇の2つトライにより日本は逆転勝利を手にしたかのように見えましたが、フィジーは試合終了8分前に2トライを決め、窮地を脱しました。Seremaia Baikeinukuは試合終了3分後に勝利を決める最後のコンバージョンキックを成功させ、チームメイトと何千人ものホームサポーターを歓喜の渦に巻き込みました。
カナダ 20-18 フィジー(2013年 オタワ)
カナダは試合序盤からビジターに果敢に挑み、その挑戦はキャプテンAaron Carpenterがチーム最初のトライを決めたことにより報われます。これにより、彼はカナダのAl Charronの持つフォワードによる最多テストマッチトライ記録を更新しました。しかし、フィジーはNemani Nadoloのトライにより11-10でハーフタイムにリードを奪いました。
カナダは後半にフィジカルを上げ、Akapusi Qeraのトライにより緊張感の高まる試合終了間際を展開し、Harry JonesとRay Barkwillの後半のトライが、カナダに1995年以来初めてのフィジー戦勝利をもたらしました。この敗戦にもかかわらず、フィジーはその後、初のPNCチャンピオンとなり、カナダは2位となりました。
アメリカ 38-35 カナダ(2014年 サクラメント)
アメリカは北米の各国ライバルの影から抜け出し、眩しく輝くカリフォルニアの太陽の下で、8度目となるカナダとの試合に挑み、初勝利を華麗に収めました。ボニーフィールドの満員の観客は、イーグルズの逆転劇を見守りました。
アメリカのChris Wylesの2つのペナルティキックにより6-0でリードを奪ったとき、全てが順調に見えましたが、カナダは21点を連続で決め、28-18でハーフタイムを迎えました。後半開始から数分でそのリードは17点差に広がりましたが、Blaine Scullyの2つ目のトライと、デビュー戦のBrett Thompsonのトライにより流れが変わり、アメリカは大会2位を決定する勝利を収めました。
フィジー 39-29 サモア(2015年 バーナビー)
8トライが見られたこの名試合は、他のタイトル決定戦と違い、試合前の期待値に完全に応えるものとなりました。
両チームとも素晴らしいトライを決めましたが、フィジーがサモアへの未勝利となっていた4年間に終止符を打ち、勝利しました。ランニングラグビーのスキルを披露しただけでなく、フィジーは前半でディフェンスの力強さを見せ、サモアをMike Stanleyによる3つのペナルティキックに抑えて、17-9でリードを奪いました。
後半開始早々、Leone Nakarawaが片手にボールを高く掲げてポールの間を悠々と通り抜けると、フィジーは序盤で試合の流れを作ります。とはいえ、前半終了までには、プレイヤー・オブザマッチのNikola Matawaluによる1トライしか得点出来ていませんでした。51分目にNakarawaが2トライ目を得点しましたが、その時点でサモアはJack LamとFa'atoina Autagavaiaによる2本のトライを決めていました。サモアのAutagavaiaは試合終了11分前に2つ目のトライを決めましたが、Kini MurimurivaluとAkapusi Qeraの電光石火トライにより、フィジーは勝利に必要な十分な得点差をつけました。